羽生ロシア杯フリー一問一答「弱いっていうか、もろいというか。それも羽生結弦です」

スポーツ報知

 フィギュアスケートGPシリーズ第5戦ロシア杯(11月16~18日)で羽生結弦(23)=ANA=がSP110・53点、フリー167・89点、合計278・42点で第3戦フィンランド大会に続く優勝。右足首を負傷しながら滑りきったフリー演技後の一問一答。

 (取材エリアに到着)

 「ありがとうございました。申し訳ないです。ごめんなさい。ありがとうございました」

 ―苦しみながらも…?

 (音声レコーダーを持った手を必死に伸ばす大勢の報道陣を気遣う)

 「置きますね。すみません。みなさんが苦しんでいる…。ありがとうございます。ありがとうございます」

 ―苦しみながらやりきった?

 「まあ、体力はやっぱり、ね、構成を落としているので、普通に体力自体はもっていたんですけど、なんか最後フワフワしちゃいました。はい」

 ―コンビネーションを入れたあたりで痛みが?

 「いや。痛み、というか、なんか、感覚の無さが出ちゃったなって思います」

 ―滑り終えた時「頑張った!」と口にした?

 「うん。頑張った! って思いました。まあとりあえず、まあ、4クワッド、なんとか入れたので。まあそれは頑張ったかなって。4クワッドじゃないや、3クワッドですね。入れたので良かったなとは思っています」

 ―痛み止めの薬は飲んだ?

 「そう…です…ね…はい」

 ―そうするとどんな感じに?

 「ああ…あんまりぃ…。ちょっと感覚は無いです」

 ―構成を変えようと決めたのは?

 「もうあのお、朝の練習の曲かけの時に、まあ、転倒した際に、もう『もういっちゃったな』ってすぐにわかったので。もう確認する、確認作業をちょっとしていて、まあ、ここで何をやろうか、あれで何をやろうかって考えながらもう、もうあの時には組み立てていました。ただやっぱり、やったことがないものが多々あったので、やっぱりちょっと、難しかったなあとは思います」

 ―今の痛みは? 転んだ瞬間は?

 「まあ今はあ、はっきり言っちゃえば、まあ脳内物質とか、まあもちろん、まだ、痛み…どめ…。まあもちろん、まだ痛み止め、錠剤の方ですけれども、痛み止めの錠剤の方はまだ効いていますし、そういった面ではまだいいのかもしれないですけど、まあ明日も多分厳しいと思うし。ちょっとファイナルについては考えなきゃいけないかなあとも思っています。やっぱり、本当に申し訳ないんですけど、自分でも悔しいなってすごく思うのは、あのお、まあ、去年のNHK杯以降、より弱かった右足首がさらに緩くなってしまっているので。ほんのちょっとの衝撃でもすぐに捻挫になってしまう、大きなけがになってしまうっていうのは本当に悔しいなと思いますし。まあ、自分の中としては、なんだろう、まあ、それも羽生結弦だから、やっぱり、そういうこけ方をするようじゃ、まだまだ技術不足だなっていう悔しさがありますし。まあ、それも含めて、そのもろさも含めて、強い演技を、また積み重ねて、強い演技を出来るようにしなくちゃいけないなっていうふうにも思います」

 ―転んだ時?

 「もう回転が足りなくてこけちゃったんで。ちょっとでも回転足りないで横にパタッて折れちゃうと、すぐに、なんだろう、まあ、靱帯であったり、骨であったり、もう本当に、切れる靱帯もないくらいなので。もうすぐに骨が当たっちゃったりとか、まあ、違う、なんだろう、無理したところと違う靱帯が切れちゃったりとかすぐにするので。まあ、弱いっていうか、もろいというか。まあやっぱり、それも羽生結弦です。すみません」

 ―欠場はよぎらなかった?

 「ええっとお、何を選択しようということを考えました。ええ、まあ靱帯の損傷には間違いないので。まあはっきりドクターの指示を言ってしまえば、3週間は安静なんですよ。本当は。だから、そうすると全日本も、厳しいので。調整期間まで考えると。だから、何をしたくて、何を削るかっていうことを考えたうえで、まあ今日しかないかなって思ってやりました」

 ―ロシアだから?

 「まあそれもありますけど、なんというか、ここまでトレーニングしてきことが、なんかすごく自分にとって重いものだったので。ここで諦めたくないなっていうのと、なんとかして、そのお、トレーニングの成果を少しでも出したいなという思いがありました」

 ―タラソワさんに声をかけられ涙?

 「そうですね…まあ、やっぱり『足大丈夫?』っていう話と『よく頑張ったね』っていう話はしてもらって。まあでも、ね、本当は『よく頑張ったね』じゃなくて、『素晴らしかったよ』って言ってもらえるような演技をしなきゃいけなかったと思うんですけれども。やっぱり、ううん…まあプルシェンコさんはいないですけど、今日。ただ、あのお、タラソワさんとか、ヤグディンさんとか、そのお、僕が本当にスケートに熱中するきっかけになった方々がいるこのロシアという地で、まあこういう結果になってしまったことはすごく悔しいです」

 ―「アイ・ム・ソー・ソーリー」と言っていた?

 「そうですね。やっぱり。ほとんど、この構成に、っていうか変える前の構成ですか。に関しては、もう本当に完成形が見えているような状態なので。それをなんとかここでやりたかったなという気持ちは強かったです」

 ―ロシアだから頑張れた?

 「ああ…まあ今思ってみればみたいなものはありますけど、結果論ですけれども。ただ、うん、あのお…まあ先ほど言った何を拾うかという話になりますけれども、まあロシアだったからこそ、この試合を選んだのかなとは思っています」

 ―ファイナルや全日本は様子を見ながらに?

 「そうですね。それはちょっと。うん。そう思います。やっぱり、あのお、今日みたいな構成で勝てるとはまったく思っていないですし、まあ今日も、はっきりいって、かなり、悪化させるような演技をしているので。あのお、やっぱり、ううん、足首には良くないことをしたっていう自覚があるからこそ、ちょっと本当に考えないといけないなとは思っています。ありがとうございました。また記者会見お願いします。ありがとうございました。すみませんでした」

(引き続き会見)

 ―足の状態は?

 「公式練習の時に、ええ、ひねってしまって。ええ、去年ほどのけがではないんですけれども、ええ、まあ、痛い状態です。構成を変えることで、なんとか試合に出ることが出来たんですけれども、でもいい演技ができなくて残念です」

 ―今日の演技について?

 「うんとお、まあ、このロシアの地で、ええ、フリープログラムを、完成した演技がしたかったんですけれども、それも出来なくてすごい残念だなっていうふうに思ったのと、あとは、あのお、うん、まあ、ううん…まあでも、この状態で、まあある程度頑張ることが出来たかなというふうには思ってはいます」

 ―ジャンプの構成を変えた経緯と、けがには気をつけてきたなかで今回のけがが起きたこと。あとは今後について?

 「えっとお、まず、構成を変えた経緯は、まず、うんとお、ええ、公式練習の最初の曲をかけての最初のジャンプでミスをしてけがをした時点で、すぐに、ええ、もう自分で構成を考えました。ええ、やったことない構成の部分もあったんですけれども、ただまあ、氷上でイメージを作って、それからあがりました。ええとお、けがをしたことについては、やっぱり、まあ自分のなかでもすごい悔しさとか、なんか、なんか悪いことしたかな、とか色んなこと考えたんですけど、ただ、まあ、まあ自分のなかで今消化しているのは、まあ、右足首自体が、すごくもろいので、まあちょっとしたことでけがになってしまう。まあ本当に、事故みたいなものかなあとうふうに考えています。はい。ええとお、最後に、今後について。ええ、さきほども英語で、ファイナルについてはちょっとわからないっていう話と、全日本についてもちょっと分からないっていう話をしたんですけれども。うう…そうですねえ…もう…今回ここのグランプリで、この3つのうちの試合で、選んだのはこの試合でしたし。まあ、ドクターにも、今滑ったら余計悪化するよという話はされていたので。まあ、この試合を滑ることを選択しました。それで、ううん…そうですね…スケートって、治ったら終わりじゃないので、まあそういうこともふまえながら、ええ、トレーニングを出来るかどうか、ええ、ちゃんとスケートを、自分がしたいスケートを出来るかどうかを、ちゃんと考えながら、今後を考えないといけないかなとは思っています」

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