新浜立也、男子500メートルで初V「本当にうれしい」

スポーツ報知
表彰式で笑顔を見せる新浜立也

◆W杯スケート 苫小牧大会第1日(23日、苫小牧ハイランドSC)

 第2戦が開幕し、男女500メートル、男女団体追い抜き、男子マススタート予選が行われた。男子500メートルでは、新浜立也(22)=高崎健康福祉大=が35秒45で初優勝。今季から初めてW杯に参戦している若武者が、得意とする屋外リンクで、各国の実力者に競り勝った。女子団体追い抜きは、平昌五輪金メダルの高木美帆(24)=日体大助手=、高木菜那(26)=日本電産サンキョー=、佐藤綾乃(21)=高崎健康福祉大=が組んだ日本が優勝した。

 世界の猛者に競り勝った。同種目の世界記録保持者・クリゾニコフ(ロシア)と同走した新浜は、100メートルこそ全体の7位と出遅れたが、第2カーブから加速し、35秒45でゴール。最終組が滑り終わり優勝が決まると、関係者と笑顔でハイタッチ。「2組残っていて不安もあったが、優勝できて本当にうれしい」と胸を張った。

 W杯では2008年2月以来、11季ぶりとなった屋外開催。気温は氷点下まで下がり、風など天候の影響も受けるとされる環境下でも「気温は低かったが、大学でも外で練習してきた」と冷静だった。スタートでは同走のクリゾニコフがフライング。「プレッシャーもあったが、平常心で自分の滑りができた。外リンクは好き。氷が硬いんですよ」。得意舞台で、平昌五輪金メダルのローレンセン(ノルウェー)をも押しのけた。

 183センチの大型スプリンターは、飛躍の要因に夏場のトレーニングを挙げる。今季からナショナルチームに加わり、持久力を中心に鍛え上げた。長い時は自転車に4時間乗り続ける日もあった。「今はしっかり最後まで足を動かしてレースができる」と新浜。持ち前の馬力に、持久力も加わり、今季の躍進につながった。

 前週の帯広大会でも3位に入り、同種目3レース目で頂点にまで登り詰めた。日本男子のW杯個人種目優勝は13年12月の長島圭一郎以来、約5年ぶりの快挙だ。「(男子は)平昌でメダルが取れなくて、女子しか盛り上がっていない。日本男子を代表して頑張って、さらに盛り上げたい」と新浜。あふれる言葉は、日本を背負っていく自覚に満ちている。(宮崎 亮太)

 ◆新浜 立也(しんはま・たつや)1996年7月11日、別海町生まれ。22歳。3歳からスケートを始める。別海野付中3年の全国中学500メートルで6位。釧路商3年時に高校総体500メートル、1000メートルの2冠、全日本ジュニア選手権1000メートル優勝。高崎健康福祉大では昨季のインカレ500メートルで2連覇。家族は両親と姉、兄。183センチ、89キロ。

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