紀平梨花、トリプルアクセル28本中21本着氷「もっと良くなる」

スポーツ報知
GPファイナルへ向け練習する紀平(カメラ・相川 和寛)

 【バンクーバー(カナダ)4日=高木恵】フィギュアスケートGPファイナルは6日(日本時間7日)に開幕する。GPデビュー戦から2連勝と勢いに乗る紀平梨花(16)=関大KFSC=が4日、バンクーバー郊外のリンクで練習した。午前と夕方の2度の練習で3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)を28本中21本着氷するなど好調。日本勢では2005年大会の浅田真央以来となるGPデビューシーズンのファイナル優勝へ、平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(16)=ロシア=に挑む。男女ショートプログラム(SP)は6日に行われる。

 午前練習開始30分後の10時半。紀平は温まった体でトリプルアクセルに挑んだ。高さは十分。流れるようなランディング。3本連続で成功させた。1時間半の間に17本中14本着氷させ「まあまあ良かった。もっと良くなると思う。あと2日あるので、調整していきたい」と笑顔を見せた。夕方の練習では11本のうち7本。28本中21本の75%の高確率で大技を降り、3回転半―3回転トウループ―2回転トウループの3連続ジャンプを決める余裕も見せた。

 NHK杯で男女通じて日本勢初のGPデビュー戦優勝を飾り、続くフランス杯も制し、勢いに乗る。シリーズ上位6人で競うファイナルをGPデビューシーズンに制すれば、日本勢では05年大会の浅田真央以来の快挙となる。同じ16歳で平昌五輪金メダルのザギトワとのシニア初の直接対決に注目が集まる。

 SP1本、フリーは2本組み込むトリプルアクセルの成功が鍵になる。今季3戦を終え、SPでの成功はまだない。ザギトワとの今季自己ベストを比較すると、約4点差のフリーに比べ、SPは10点近い開きがある。GPシリーズ2戦は共にフリーでの逆転勝ち。スタートダッシュを決めたいSPの曲かけをこの日は3度行い、いずれも大技を成功させた。

 フランス杯後には「氷への『なじみ』をもっと早くしないといけない。ファイナルではショートの朝練で、いつものフリーの朝練ぐらいの状態にもっていければ跳べるかなと思う」と話していた。5日からは本番リンクでの練習がスタートする。好調な滑りに磨きをかけ、会心のプログラムを2つそろえる。

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