岩佐明香、高梨沙羅を抑え2年ぶり2度目優勝

スポーツ報知
降雪の中で表彰される(左から)2位の高梨、優勝の岩佐、3位の伊藤

◆雪印メグミルク杯全日本ジャンプ(5日、札幌宮の森ジャンプ競技場=K点90メートル、HS100メートル)

 女子は岩佐明香(22)=日大=が86・5メートルの102・5点で高梨沙羅(22)=クラレ=を抑え、2年ぶり2度目の優勝を決めた。男子成年は99・5メートルの大ジャンプを見せた渡部弘晃(27)=東京美装=が132点で初V。競技は悪天候のため1回目で打ち切りとなった。

 断続的に降る大雪と風で競技は大幅に遅れた。だが、岩佐は「待っている時間が長かったけど、うまく(気持ちを)コントロールできた」と平常心でスタート。踏み切りから着地まできっちりとまとめ、86・5メートル地点に舞い降りた。

 ライバル勢は悪条件もあって飛距離が伸びず、1回目を終えて首位。競技はそのまま打ち切りとなり、初めて高梨に土をつけて新春のタイトルを手にした。シーズン序盤はジャンプがかみ合わなかったというが「きょうはコンディションを合わせられたし、今季の中ではいいジャンプだった」と頬を緩めた。

 今季から海外のW杯を転戦。あまり経験のない低速助走、不利な風とも戦いながら、「踏み切りでロスなく正確にパワーを伝える」ことを意識している。「今日はそれが少しできたかな」。高梨、そして小林陵侑(土屋ホーム)とも同世代の22歳が、少しずつ頭角を現してきた。(石井 睦)

 ◆沙羅、納得の挑戦

 岩佐と1・5点差で敗れた高梨だが、「やりたかったことはできた。ベストは尽くせたと思う」と納得の表情だ。今季はW杯で2位と3位があるが、まだ無冠。助走スピードが上がらず、助走姿勢や重心の位置の修正に取り組んできた。平昌五輪後は「安定より挑戦」を方針とし、「たまってきているアイデアを試している」と試行錯誤の段階。「自分と向き合って自分を変えていきたい」と新年の誓いを立てた。

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