【岡部孝信の目】小林陵侑、テレマークに改善余地あり

2019年1月8日6時10分  スポーツ報知
  • 表彰台で笑顔を見せる小林陵(ロイター)

 ジャンプ男子は、オーストリアのビショフスホーフェンでジャンプ週間最終戦(ヒルサイズ=HS142メートル)が行われ、今季個人総合首位の小林陵侑(22)=土屋ホーム=が135メートル、137・5メートルの合計282・1点で優勝。日本人初、史上3人目となる4戦全勝での総合優勝を飾った。

 本当に偉業。場所を変えて4戦が続く中で、完璧なジャンプ8本をそろえないといけない。実力的には五輪の金メダル以上の価値がある。僕の金メダルなんて、足元にも及ばない。本当に勢いもあるし、W杯個人総合もけがさえなければ優勝できるだろう。強さは以下の4点に見て取れる。

 《1》助走 以前よりも重心を前に落としたことで、いい位置に安定して乗れている。スピードも出るようになっている。空中姿勢で腰を前に出しやすい形を見つけて組めている。

 《2》踏み切り 強い力を台に与えられて、立ち上がるスピードも速い。多少タイミングが遅れても関係ないくらい、空中で前に進む推進力が得られている。

 《3》空中姿勢 スキーと体を近づけず、距離を保ったまま飛べるのが陵侑独特のスタイル。不利な追い風が吹いても、落ちないで飛ぶことができる。体幹の強さも必要だし、スキーを立てないで飛べるのは才能でもある。今までの選手には、なかなかいないタイプだ。

 《4》着地 強いて言えば、テレマークが決まれば飛型点が上がってもっと余裕を持って勝てるようになる。今は飛びすぎて、着地時の膝への衝撃が大きい。テレマークが安定すれば、コーチ判断でゲートを下げて加点を得るなど戦略も描きやすくなる。(98年長野五輪団体金メダリスト、雪印メグミルク・スキー部コーチ)

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