伊藤有希「大倉山でビッグジャンプを決めたい」W杯札幌大会予選8位

スポーツ報知
記者会見を終え、笑顔で意気込む伊藤(右)(左からルンビ、アルトハウス、高梨)

 スキージャンプ女子のW杯札幌大会が12日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場で開幕する。11日は公式練習と予選を行った。伊藤有希(24)=土屋ホーム=は予選で117・5メートルをマークし8位タイ。日本勢トップの2位・高梨沙羅(22)=クラレ=を含め計8人が予選を通過。日本勢のさらなる飛躍に期待が懸かる。

 大倉山を反撃への足がかりにしたい。伊藤は予選を106・9点の8位タイで通過。「今日はジャンプのタイミングが遅れた。あす、あさってにつなげたい」。反省を口にしつつ前を向いた。

 苦しい時期を迎えている。シーズン開幕前の夏に「トレーニング方法や用具などチャレンジすべきことは全て終えた」と言い切れる状態のはずだった。だが、結果が出ない。W杯ではリレハンメル大会での9位が最高。15、17年世界選手権で銀メダルを獲得したホープは、歯車がかみ合わない状態が続いている。

 同じ土屋ホームに所属する小林陵侑(22)は、先日のジャンプ週間で日本人初の完全制覇の快挙を達成した。「たくさん祝福ラインが来るだろうから、私の返信は後回しにしていいよと伝えました」と笑うが、「まだまだ若い子たちには負けていられない」と力も込める。

 今大会前までW杯5戦を終え、個人総合ポイントでは99点で15位と低迷。だが、12、13日は地の利のある大倉山。ここで連勝すれば大量200点を上積みして299点となり、他選手の結果次第でトップ10入りが視界に入る。「この大倉山で、ビッグジャンプを決めたい」。得意な舞台で勝利を狙っていく。(川上 大志)

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