高梨沙羅は迷走8位も女王ルンビが復活予言「トライし続ければ光が見える」

スポーツ報知
試行錯誤が続き、8位にとどまった高梨

◆W杯ジャンプ 女子札幌大会最終日(13日、大倉山ジャンプ競技場=HS137メートル、K点123メートル)

 個人第7戦が行われ、総合ポイント5位につける高梨沙羅(22)=クラレ=は116・5メートル、110・5メートルを飛び、合計175・8点で8位。3年ぶりの国内W杯勝利はならなかったが、優勝したマーレン・ルンビ(24)=ノルウェー=はライバルの復活を“予言”した。伊藤有希(24)=土屋ホーム=は10位で12日の6位に続き、今季初の2戦連続トップ10入りとなった。

 伸びそうで伸びない。12日の第6戦に続き、高梨は2回ともK点に届かず、8位止まりだった。「(今日は)スタートゲートでの座り方から変えた。昨日から助走姿勢の組み方を改善しているが、かみ合わない」。今大会前に「ゼロからのスタート」と語ったように、手探りの状態が続いている。

 それでも、日本のエースの変化にライバル勢も注目した。2本ともK点越えをそろえて今季初勝利を挙げた平昌五輪の金メダリスト、ルンビは自身と重ね合わせて警戒する。今季は第3戦で22位、第5戦は9位と低迷していたが、スタートゲートでの座り方を改良して復調。「私も苦しんだが、1か月かかって優勝できた。トライし続ければ沙羅も光が見えるはず。あれだけの選手だから」。遠回りも無駄ではないという。

 3年ぶりの国内W杯勝利は持ち越しとなったが、次週は蔵王大会(18~20日、山形)が待っている。「世界で戦っていくために、変えていかなければ。失敗は今のうちに蓄えておきたい」。シーズンはまだ半ば。トンネル脱出のために試行錯誤しながら、前へ進んでいく。(川上 大志)

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