佐藤幸椰、地元でも海外勢ぶった切る

スポーツ報知
W杯ザコパネ大会で自己最高位の3位に入った佐藤幸は副賞のオノを手にポーズ(カメラ・川上 大志)

 スキージャンプ日本代表の佐藤幸椰(23)、伊東大貴(33)、小林潤志郎(27)、栃本翔平(29)=いずれも雪印メグミルク=、小林陵侑(22)、葛西紀明(46)=ともに土屋ホーム=が、今週末に行われるW杯第16、17戦の札幌大会(26、27日、大倉山)に向け帰国。石狩市出身で同15戦・ザコパネ大会(20日、ポーランド)3位の佐藤幸は、地元・北海道で再び表彰台に上がることを誓った。

 ヒーローは陵侑だけじゃない! 自身初のW杯表彰台に上がった佐藤幸が堂々の凱旋(がいせん)だ。新千歳空港で待ち受ける人々の前に、ポーランドの羊飼いが用いるというオノを模した副賞の木彫りのオノを持って登場。「表彰台はすごくうれしかった。(オノは)父が喜ぶと思うので実家に置いていきます」と佐藤幸。石狩市生まれで札幌日大高出身の23歳が、成長につながる一歩を記した。

 興奮はまだ脳裏に残っている。今季、これまでの最高成績は第10戦(4日、オーストリア・インスブルック)の6位。1回目から2回目に飛距離を落とし表彰台を逃していたが、今回は精神面での強さを見せた。ザコパネ大会では2本目の前に「臓器が(口から)出そうなほど」緊張したが、仲間の「(1位のステファン)クラフトを食ってこい!」の言葉に発奮。133メートル、131・5メートルとしっかり2本をそろえて、表彰台を捉えた。

 161センチの小さな体でビッグジャンプを決める23歳は、W杯に本格参戦するようになってまだ2季目。「まだ海外経験が少ない。ここから世界で戦っていけるようになりたい」と話す。1つ年下の小林陵や、雪印の先輩でもある伊東、小林潤らの活躍も、大きな刺激になっている。

 次戦は札幌で2年ぶりに開催されるW杯。「国内でメラメラしている選手も多いはず。いいジャンプができるように、慣れ親しんだ環境でしっかり練習していきたい」と佐藤幸。異国の地で得た手応えを糧にホームで海外勢をぶった切る。(川上 大志)

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