東海大札幌・藤田慎之介、最長不倒で初V「かなり気持ちよかった」

スポーツ報知

◆全国高校スキー大会第2日(9日、秋田・花輪スキー場)

 全国高校スキー大会第2日は9日、秋田県鹿角市の花輪スキー場で競技が開幕。ジャンプ男子は、全道高校王者の藤田慎之介(東海大札幌3年)が2回目に最長不倒距離の84メートルを飛んで逆転し、初優勝した。公開競技の女子では勢藤理桜(下川商2年)が2位。男子10キロフリーは長屋圭悟(恵庭南3年)が初制覇し、女子5キロフリーでも栃谷和(おといねっぷ美術工芸2年)が制して道勢アベックVを決めた。女子大回転では広田静空(恵庭南2年)が森永ののか(秋田・角館3年)と2分2秒44の同タイムで優勝を分け合った。(成績は3位までの本道勢)

 迫力十分の飛躍がどよめきを誘った。ジャンプ男子は1本目3位の藤田が2本目に最長不倒の84メートルをマークして逆転。力強い踏み切りで持ち味の飛び出しの高さを存分に発揮し「かなり気持ちよかった。高い位置から風をもらえた」と充実感に浸った。

 1月下旬の世界ジュニア選手権(フィンランド)は食事が合わずに規定体重を割り、個人戦で失格。精神的なダメージを抱えたまま1本目を終えた。2本目の前に東海大札幌の仲間にスキー板のワックスをかけてもらい「いいジャンプで恩返ししようと気持ちが切り替わった」。中学時代に通学などで自転車を毎日9キロこいで鍛えたという下半身のばねを生かした。

 1998年長野五輪金メダリスト・船木和喜(フィット)は父進さんのいとこ。「飛び出しで誰よりも高く出られれば、誰よりも遠くに飛べる。全部のワールドカップ(W杯)タイトルを総なめにして引退したい」と大きな夢を描いた。

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