高梨沙羅「うれしい」今季初V…男女通じて歴代単独最多更新の56勝

スポーツ報知
高梨沙羅

◆W杯スキー ジャンプ女子個人第15戦(10日・リュブノ)

 ジャンプ女子はスロベニアのリュブノで個人第15戦(ヒルサイズ=HS94メートル)が行われ、高梨沙羅(クラレ)が今季初優勝し、ジャンプの男女を通じて歴代単独最多を更新する通算56勝目を挙げた。1回目に89・5メートルの99・0点で首位に立つと、2回目は82・5メートルを飛び、6連勝中のマーレン・ルンビ(ノルウェー)に競り勝った。

 上り調子の高梨が、今季初めて表彰台の中央に立った。僅差で優勝が決まると、チームメートの伊藤と抱き合って喜んだ。「とてもうれしい。条件は厳しかったが、自分のジャンプに集中していた」

 この日は開催が危ぶまれるほどの強風で予選が中止になり、度重なる中断で集中力を欠いて苦しむ選手が多い中でも動じなかった。1回目はダイナミックな飛躍でK点(85メートル)を4・5メートル越えて首位に。2回目はK点に届かなかったが、2・1点差でルンビを退けた。

 2位だった8日の個人第14戦後に「助走路からの立ち上がりを早くして、体を早く起こさないといけない」と、独特の形状を持つリュブノのジャンプ台への対策の必要性を口にしていた。その言葉を実践して9日の団体戦では2回とも大飛躍を披露。好調を維持し、待望の勝利を手にした。

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