東京ドームが開業30周年! 今や“死語”のビッグエッグ元年を振り返る

2018年2月3日12時0分  スポーツ報知
  • 外観は30年前とあまり変わっていない現在の東京ドーム

 日本初の全天候型多目的スタジアム、東京ドーム(東京・文京区後楽)が今年30周年を迎える。1988年3月17日にオープニングセレモニーが行われ、翌18日に巨人・阪神のオープン戦がこけら落としイベントとなった。今年は巨人の宮崎キャンプが60年、夏の甲子園(全国高校野球選手権)が100回大会と節目が重なるが、東京ドームもメモリアルイヤーだった。マイク・タイソンのボクシング世界ヘビー級タイトルマッチ、美空ひばりさんの“不死鳥”コンサートなどで幕を開けた30年前の記憶を振り返ってみた。

 総工費350億円、空気膜構造の白いドーム球場が初お目見えしたのは、30年前の3月17日のこと。22番ゲート前でテープカットが行われ、球場内でのお披露目パーティーでは、おごそかな神事と全米高校選抜ドリルチームによるダンスが披露された。翌18日にこけら落としとして、プロ野球オープン戦の巨人・阪神戦がプレーボール。19日にアルフィー(現THE ALFEE)とマーチングバンドによるオープニングイベントでドームに光と音が反響した。この3日間が開場記念日と言える。

 さて、今年の東京ドームシティは、30周年イヤーで華々しく盛り上がっているのかな、とのぞいてみたら、見渡しても「30」の文字は見当たらず、4日に開幕する2月恒例イベント「テーブルウェア・フェスティバル~暮らしを彩る器展~」の準備が粛々と行われていた。

 プロ野球はキャンプインしたばかりで、3月のオープン戦から“30年祭”が始まるのかと思ったら、そうでもなかった。運営する株式会社東京ドームによると「25周年という四半世紀の時点で大々的に行いましたので、節目としては一区切りつけたと考えています」(広報IR室)とのことだった。

 予定を確認すると、記念日の3月17、18、19日は空白で、20日が巨人・日本ハムのオープン戦となっている。“空白の3日間”にセレモニーはないのだろうか。「開幕に向けてメンテナンスを実施する予定です。公開イベントが入る予定はございません」(同)…。

 今年4月15日に開園35周年を迎える東京ディズニーリゾート(TDR)では、1年前の昨年4月からロゴを発表して前景気をあおっていたのと比べると、何とも奥ゆかしい。だが、よく考えてみると、東京ドームはテーマパークではなく、あくまでも“箱”であって貸す立場。その歴史は球団やイベント主催者側にあり、個々の「点」でしかない。それらを「線」としてつなげるのは、新聞の過去記事であることに気づかされた。

 開業時の話題をひもといてみると…。3月21日にマイク・タイソンとトニー・タッブスによるボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチ、同22、23日にミック・ジャガーの日本初の単独公演、3月29日から4月3日にかけてセ・パ全12球団による初のトーナメントが行われた。4月8日のプロ野球開幕は雪に見舞われる中、デーゲームで巨人・ヤクルト戦、ナイターで日本ハム・ロッテ戦というダブル開幕戦となった。そして、4月11日に美空ひばりが復活した“不死鳥”コンサートが東京ドーム開業の象徴的なイベントとして記憶に残る。

 こけら落としのオープン戦を巨人担当として取材した尾谷和也記者(現編集局次長)は「都会に真っ白な屋根のビッグエッグができた、というワクワク感と、親しんできた後楽園球場がなくなったさみしさが交じった。当時は甲子園にラッキーゾーンがあった時代だから、記者席から見るとドームは両翼が広く感じて、あれだけ本塁打が出るとは思えなかった」と振り返る。昨年末は後楽園球場の“閉場30周年”だったが、ほとんど話題にならなかったのは確かにさみしい。

 開業当初はドームのことを、巨大なタマゴに見立てて「ビッグエッグ」と呼んでいたが、今では死語と化している。東京ドームの社史によると「2000年1月1日、水道橋エリアの名称を『ビッグエッグシティ』から『東京ドームシティ』へ変更した」とある。この時点で「ビッグエッグ」の呼称は公式に廃止されていたのだった。スポーツ報知では、たまに見出しで使用することがあるが、大きなタマゴ形であることに違いはない。

 今季のオープン戦初戦は巨人・日本ハム戦で、シーズン開幕3連戦は(3月30、31日、4月1日)は巨人・阪神戦となっており、十分すぎるメモリアルカードと言える。5年前の25周年の時は、春から「25」のロゴ入りフラッグが東京ドームシティに飾られた。今回は、デザインは未定ながら「制作する予定」という「30」のロゴ入りフラッグに期待して、球春到来を待ちたい。(酒井 隆之)

 ◆累計入場者数2億6000万人 1988年の開業から昨年12月末時点での東京ドーム累計入場者数は、約2億6000万人。今年に入ってからも1月12日から21日まで10日間行われた「ふるさと祭り東京2018―日本のまつり・故郷の味―」で42万1413人を集めた。これまで最も集客のあったイベントは、90年に行われた「ザ・ローリング・ストーンズ」のコンサート。「連続期間・同一タイトルで開催したイベント」という注釈付きで、1日5万5000人×10日間で合計55万人が最多と記録されている。これらはいずれも主催者発表の数字を東京ドームが累計。観客動員数の基準となってきたプロ野球の集計方法が05年から実数発表となったことで、それ以前より減少しており、新記録は出にくい状況となっている。

 ◆ラクーア開業15周年で順次リニューアル 東京ドームシティで現在、行われている周年イベントは「ラクーア開業15周年」。融合商業施設のショップ&レストランが4月にかけて順次リニューアルする。旧後楽園ゆうえんちの「東京ドームシティ アトラクションズ」や宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)などの問い合わせは東京ドームシティわくわくダイヤル(TEL03・5800・9999)へ。

 ◆お知らせ スポーツ報知HPでは、過去記事で東京ドーム30周年を振り返る「東京ドーム30年」を随時配信します。

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