京都八つ橋の乱勃発!老舗「井筒八ッ橋本舗」がライバルを提訴「1689年創業はウソ」

2018年6月5日6時30分  スポーツ報知

 おみやげの定番として有名な、京都銘菓「八つ橋」を製造・販売する老舗「井筒八ッ橋本舗」(本店・京都市東山区)は4日、ライバル社「聖護院八ッ橋総本店」(同市左京区)が公表する創業年に根拠がなく事実と異なるとして、「聖護院―」に対し、不正競争防止法に基づき、のれんなどの記載内容を差し止める訴訟を京都地裁に起こした。併せて600万円の損害賠償請求訴訟も行う。

記録した文献ないと主張 「八つ橋」の創業年を巡り、バトルが勃発した。

 井筒側の訴状などによると、井筒は文化2年(1805年)、「聖護院―」は元禄2年(1689年)に創業した。井筒側は「八つ橋がいつから作られ始めたかを記録した文献はない」と主張。「聖護院―」は、約10年前から自社ホームページやのれん、商品説明などに「創業元禄二年」と記載し、最初に八つ橋を創作したかのように宣伝し、井筒側の信用を損なったとしている。聖護院はホームページに「八つ橋が誕生したのは、元禄二年(1689年)。当社は320年、八つ橋を製造し続けています」などと明記している。

 井筒の津田佐兵衛オーナー(94)は4日、京都市内で会見し「八つ橋は京都の名産品。商売のためにうそを重ねると、京都の土産物業界全体が迷惑を被る」と語った。八つ橋の由来を巡っては、近世箏曲の開祖とされる八橋検校の箏の形状をかたどったものなど諸説ある。井筒側は「八橋検校を自社の由来のようにしている」と指摘した。一方、聖護院側の担当者は突然の訴訟に困惑を隠せず。「突然のことで驚いている。今後、対応を検討したい」としている。

 京都八つ橋商工協同組合によると、八つ橋の製造・販売会社は府内に15社あり、両社のほかに「本家西尾八ッ橋」、「聖光堂八ッ橋総本舗」、「おたべ」などがある。東京商工リサーチによると、井筒の昨年6月期の決算は約29億2600万円で、10店舗を運営。一方、聖護院の昨年10月期決算は約23億円3700万円で5店舗を運営する。ともに、京都駅観光デパートやキヨスクなどを主な取引先としている。

 ◆八つ橋 京都を代表する和菓子。由来は箏曲の祖・八橋検校をしのび、箏の形を模したこととされるほか、諸説ある。米粉(うるち米)、砂糖・ニッキ(肉桂、シナモン)を混ぜて蒸し、薄く伸ばした生地を焼き上げた堅焼きせんべい。明治時代に京都駅で売られ、全国的に知られるようになった。戦後には生八つ橋が考案された。2社のほかに「本家西尾八ッ橋」「聖光堂八ッ橋総本舗」「おたべ」などの製造販売業者がある。

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