本紙・坂口デスク、緊迫の朝 阪神大震災以上に感じた揺れ 大阪・茨木市在住

2018年6月19日6時0分  スポーツ報知

 妻の悲鳴で跳び起きた。寝ていたベッドは右に左にと大きく揺れ体が制御できない。本棚は倒れ、ガラスの割れる音がした。スマホの緊急地震速報が鳴り響いたのは、その後だったと思う。通学時間帯だった近くの小学校で子供と大人の叫び声が交錯している。大きな揺れがおさまった後、救急車のサイレンがあちこちから聞こえてきた。

 大阪北部の茨木市に住んで25年。阪神・淡路大震災より揺れは大きく感じた。ただ決定的な違いは、その後の余震が頻繁になく、電気と水が止まらなかったことで混乱は最小限だったことだ。テレビで被害状況や鉄道の運行状況が、リアルタイムで確認できた。

 SNSなどで情報が入ってくることも、パニックにならなかった一因になった。携帯電話が今ほどに普及していなかった95年と違い、無料通信アプリの「LINE」が安否確認に役立った。ひっきりなしに着信し、その都度、返信した。情報が遮断されないことのありがたさが身に染みた。

 しかし何年たっても、交通網がマヒすると、どうしようもない。京都の高校に通う息子は、登校後すぐ休校になり、約30キロの距離を2時間以上かけ、レンタサイクルで帰ってきた。京都と大阪を結ぶ在来線復旧が見込めず、私も最寄り駅から5キロ以上離れた駅を目指し、歩いた。途中寄ったコンビニの水、弁当類は売り切れていた。しかし、レジの列は整然とし、人々の表情にも極度の緊張は感じられなかった。大きな震災をすでに体験している経験値によるものかもしれない。

 それでも、SNSで「まだ、本震がやってくるはず」との注意喚起が飛び込んでくる。なかには、明らかにデマと思える情報も散見する。恐怖をあおられているような気がする。余震におびえる日々がいつまで続くのか、不安がまとわりついて離れない。(大阪編集センターデスク・坂口 徹)

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