東京五輪聖火リレー福島からスタート 異例の121日間長期日程で「復興」発信

スポーツ報知
聖火リレーの都道府県順

 2020年東京五輪・パラリンピックの調整会議が12日、都内で開催され、五輪の聖火リレーを20年3月26日に福島県からスタートすることが決まった。東日本大震災で特に甚大な被害を受けた東北3県の中で、津波や原発の被災があり、現在も避難者が最も多い福島県を出発点とすることで、「復興五輪」の意義を世界に強く発信する。

 リレーは、移動日を含めて121日間。3月26~28日まで福島を駆け抜けた後は、比較的温暖な地を目指してまずは本州を南下。四国、九州・沖縄を経て再び本州に入り、北海道で折り返す。最後の東京都内には7月10日に入り、同24日の開会式で東京・新国立競技場の聖火台に点火される。

 1964年東京五輪と同様に沖縄県を出発点とする案もあったが、最終的に福島県が選ばれた。組織委の森喜朗会長(80)は「復興五輪の趣旨を反映した。オールジャパンで、希望をつないでいこうというのが大事」と期待。会に出席した東京都の小池百合子知事(65)らの賛同を得て最終決定した。

 IOCの方針で通常聖火リレーは100日以内とされているが、森会長らの「日本の地形もあるし、被災地へのお見舞いということもある」という働き掛けもあり、異例のロングリレーが実現した。

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