金足農、体育館に530人集結 準V見届けた

スポーツ報知
金足農の体育館で行われたPVで声援を送る在校生ら(カメラ・小林 泰斗)

◆第100回全国高校野球選手権記念大会最終日 ▽決勝 大阪桐蔭13―2金足農(21日・甲子園)

 秋田・金足農の体育館では、在校生、職員、卒業生らが21日、金足農ナインの準Vをパブリックビューイング(PV)で見届けた。この日は、準決勝の100人を大幅に上回る総勢530人が集結し、声援を送った。

 感動をありがとう―。試合は2―13と大差で大阪桐蔭に敗れたが、最後まで声をからした応援団。試合終了後は、「頑張った!、頑張った!、カナノウ」と、コールが体育館に響いた。多くの卒業生たちが駆け付け、選手たちの健闘をたたえて、校歌も熱唱した。

 3回戦の横浜戦で逆転3ランを放った高橋佑輔(3年)のクラスメートの三浦央睦さん(3年)は、「帰ってきたら、お疲れさまと、一言声をかけたい」と声を震わせながら話した。

 試合終了後も校舎の入り口で、選手や応援団の滞在費などに寄付をするために多くの人が足を運んだ。農場長の宮腰明さん(47)は「彼らは最高の夏を過ごさせてくれた。学校、秋田に縁がない方からも応援してもらえた。日本中のいろんな人に勇気を与えてくれたと思う」と涙を流し、ナインの健闘をたたえた。

 100回目の夏が終わった。東北勢悲願の初Vは逃したが、金足農ナインの快進撃と感動は人々の心に深く刻まれた。(小林 泰斗)

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