金足農の決勝戦視聴率、関東20・3% 秋田は…まさかの不明

スポーツ報知
決勝で敗れ号泣する金足農・吉田

 夏の甲子園で秋田県勢103年ぶりに決勝進出し、準優勝となった秋田の金足農と大阪桐蔭との決勝戦の秋田地区の視聴率が計測されないことが22日、明らかになった。

 NHKと秋田朝日放送の2局が中継した「運命の一戦」の数字は、永遠に謎のままとなった。秋田朝日放送によると、秋田地区の視聴率調査は「その月の第1月曜から2週間」という期間で行われる。今月は6~19日の間だけ計測され、20日に金足農が日大三を下した準決勝(NHK総合)、21日の決勝戦はそもそも調査されていなかった。今後も公表の予定はないという。

 18日の準々決勝・近江戦(NHK総合)の平均視聴率は53・8%、瞬間最高は66・0%だっただけに、決勝ではさらなる高い数字が予想されながらのまさかの展開。特に秋田朝日放送は決勝を中継するのは初めてだっただけに、担当者は「めちゃくちゃ残念です」と落胆。「局内でも『100年に1回のできごと』と沸いていたので、数字という形で残しておきたかった」と無念さをにじませた。

 しかし、金足農ナインの頑張りで局内は活気にあふれたという。同局のツイッター担当が快進撃に「アアアアアア」などと取り乱したツイートは日本中で拡散。「つぶやいた本人もビックリしていましたが、こんなにバズる(注目される)と誰も思っていなかったので、改めてすごいことが起こっているんだと感じさせられました」と同局担当者。ちなみに同局ツイッターはこの日午前「すったげ(とても)甲子園ロスだけど仕事します…!」と秋田弁を交えツイートした。金足農の軌跡をたどる特番などの制作の可能性については「いま検討しております」という。

 なお、21日の決勝戦のNHK関東地区の平均視聴率は20・3%で、平日の午後にもかかわらず20%を超えた。2000年以降の決勝では、早実・斎藤佑樹(日本ハム)と駒大苫小牧・田中将大(ヤンキース)が対決した06年(延長15回引き分けが29・1%、翌日の再試合が23・8%)などに次ぐ数字となった。関西地区は15・9%(ABCテレビは13・1%)、仙台地区は27・8%だった。ちなみに昨年の決勝戦(花咲徳栄―広陵)は17・1%(関東地区)だった。(視聴率はすべてビデオリサーチ調べ)

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