NHK、アレフに誤送信問題でディレクターに停職1か月処分

スポーツ報知
NHK

 NHKは21日、札幌放送局放送部のディレクターが住民インタビューの音声ファイルを入手できる情報が入ったメールを、1日にオウム真理教の後継団体「アレフ」へ誤送信した問題で、同局同部のディレクターに停職1か月の処分を下すと発表した。

 処分はほかにチーフ・プロデューサー2人に出勤停止5日と1日、部長は減給、局長はけん責となった。NHKは処分理由について「NHKで定めたルールを逸脱して放送素材を誤送信したことにより、取材に協力した住民の方に多大な不安を抱かせ、NHKの信用を著しく失墜させた」とした。

 また9~10日にかけて、委託業務契約を結んだ会社のディレクターが、放送素材を入手できる情報入りメールを第3者に誤送信したとして、制作局チーフ・プロデューサーを減給、統括プロデューサーと局長をけん責とした。NHKは「再発防止に取り組み中、番組の担当者として注意喚起を徹底できずに誤送信を招き、番組に協力した方々に多大な迷惑をかけ、NHKの信用を著しく失墜させた」とした。

 一連の問題について広報局では「関係者や視聴者のみなさまに改めて深くお詫びいたします。再発防止策を着実に実行し、情報管理の厳格化に努めていきます」とコメントを発表した。

 再発防止策として、機密性の高いファイルへのパスワード設定やフリーメールの使用禁止などを徹底するほか、メール宛先の予測変換機能停止などのシステム改修を行うとした。さらにNHKは処分理由指定のファイル共有システムに利用を関連団体に拡充するとした。今後、添付ファイルの自動暗号化にも取り組むという。

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