山手線新駅は「高輪ゲートウェイ」 30番目で初のカタカナ交じり名に賛否両論

スポーツ報知

 JR東日本は4日、山手線と京浜東北線の品川―田町間に建設中の新駅の名称を、「高輪ゲートウェイ」にすると発表した。2020年春に暫定開業、24年に本格開業予定。6万4000件超の応募の中からわずか36票、130位の得票ながら、1位「高輪」などを押し切って選ばれた。山手線30番目の駅にしてまさかの初カタカナ交じり名に、ネット上では賛否両論。JR東日本では直近の新駅にはカタカナが使われる傾向で、流行に即したネーミングとなった。

 山手線では1971年の「西日暮里駅」、京浜東北線では2000年の「さいたま新都心駅」以来となる新駅の名前が、「高輪ゲートウェイ」に決まった。両路線では初めてとなるカタカナを含む駅名。この日会見したJR東日本の深沢祐二社長は、「かつて国内初の鉄道が走った由緒あるエリア。過去と未来、日本と世界をつなぐ結節点としてゲートウェイ(玄関口、の意味)はふさわしい名だと考えた」と説明し、駅名公募で36票しか入らなかった名前ながら、決意の選定に胸を張った。

 公募の1位は「高輪」。新駅は品川開発プロジェクト「グローバルゲートウェイ品川」の中核施設として位置づけられており、1位とプロジェクト名を合体させたような駅名となった。また、JR東日本では、今年4月に「あしかがフラワーパーク駅」(JR両毛線)、来年4月には「Jヴィレッジ駅」(JR常磐線)が開業。カタカナ交じりネームは、ある意味流行中だった。

 駅名公募期間は今年6月からわずか1か月足らずだったが、6万4052件もの応募が殺到。鉄道マニア注目の発表だった。大の鉄道好きで知られる俳優・六角精児(56)は、「斬新。今までの山手線にない響き。新時代を予感させる名前なのではないか」と期待。鉄道ライターの土屋武之氏は、「新しく生まれる町には、新しい感覚の駅名がつけられるのがよいと考えます」と評価した。一方でネット上は賛否両論の沸騰状態。「1位の『高輪』で十分だったんじゃ…」「36人しか選ばなかったのに…」といった否定派の声もあった。

 新駅は品川駅の北約900メートルに位置する、山手線30番目の駅。JR東日本は羽田空港とのアクセスの良さを生かした国際交流拠点を目指している。駅舎は新国立競技場も手掛けた建築家・隈研吾氏がデザインを担当。20年東京五輪・パラリンピックのパブリックビューイングなども計画されているという。

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