最年少10歳少女が囲碁のプロ!中韓に対抗「英才特別採用推薦棋士」第1号に

2019年1月6日6時8分  スポーツ報知

 囲碁の日本棋院は5日、小学4年生の少女、仲邑菫(なかむら・すみれ)さん(9)が史上最年少でプロ棋士の初段になると発表した。4月1日付のプロ入り時は10歳0か月で、藤沢里菜女流3冠(20)の11歳6か月を9年ぶりに更新する。日本棋院が世界の2強を形成する中国、韓国に対抗するプロ棋士養成のため新設した「英才特別採用推薦棋士」第1号に選ばれた。

 東京都千代田区で記者会見した菫さんは「中学生のうちにタイトルを取りたいです」と恥じらいながらもしっかりした口調で将来の夢を語った。記者に質問されると左右にいた両親をあどけない表情で見上げる場面も。憧れは第一人者の井山裕太5冠(29)。囲碁の魅力を聞かれると「勝った時がうれしい」とほほ笑んだ。会見に同席した張栩名人(38)は「9歳という年齢でこれだけの力というのは衝撃的。将来が楽しみで必ず世界で戦える棋士になると強く思います」と太鼓判を押した。

 菫さんは東京都生まれ。現在、大阪市内の小学校に通っている。父はプロ棋士の仲邑信也九段。母の幸さんはアマチュア強豪で、その妹はプロの石井茜三段。たくさんの“先生”に囲まれ、3歳で囲碁を始めた。小学2年で少年少女の全国大会ベスト16に入るなど活躍した。

 関西棋院の院生を経て、昨年は中国と並ぶ強豪・韓国で本格的に修業を積んだ。韓国語が堪能。好きな食べ物はキムチ鍋と焼き肉という。好きな科目は体育で、休み時間には外で遊ぶ。年下の子との対局で負け、大泣きしたことも。現在は1日6~9時間、囲碁漬けの日々だ。身長は約125センチと小学4年の少女としては小柄。小さな体に無限の可能性を秘め、夢を追い掛ける。

 6日は大阪府内で井山棋聖と対局。天才囲碁少女の注目度は急上昇しそうだ。

 ◆女性トップは約2400万円…棋士の年収

 菫さんは日本棋院の関西総本部に所属する予定。「棋士」と「女流棋士」とで制度を分けている将棋とは異なり、囲碁は男性も女性も「棋士」と称する。

 女性の棋士は全員、男性棋士と同じように7大タイトル戦などの棋戦に参加しながら、女性のみに資格のある女流棋戦に参加できる。5大女流タイトル戦の優勝賞金は350万~800万円で、7大タイトル戦の優勝賞金の最高額は棋聖戦の4500万円。2017年の日本棋院所属棋士の“賞金王”は井山裕太5冠(29)で、1億5981万4000円。女性棋士のトップは藤沢里菜女流3冠(20)で、2404万9700円(全体4位)。過去、女性が7大タイトルを獲得したことはない。

 日本棋院の場合棋士になると段位に応じ数万円から十数万円の基本給が毎月支払われるほか、一局ごとの対局料(数万~約100万円)や指導料、講演料、原稿料などが収入源となる。タイトル保持者など一部を除いて、多くは年収約200万~300万円とされる。

 ◆プロ棋士への道 囲碁は日本棋院、関西棋院の2団体あり、それぞれが独自にプロ棋士を採用。各棋院の養成機関に所属する「院生」になり、成績上位者がプロとなる。女性の特別採用枠もある。

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