カルロス・ゴーン容疑者、無実連発も半年以上勾留か…勾留理由開示手続き出廷で

2019年1月9日6時13分  スポーツ報知
  • カルロス・ゴーン容疑者
  • 報道陣に囲まれる中、東京地裁に入る大鶴弁護士〈ロイター)

 私的な投資の損失を日産自動車に付け替えたなどとして、会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕された前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)は8日午前、東京地裁で開かれた勾留理由開示手続きに出廷した。昨年11月19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕されて以来、初めてとなる公の場。野太い声で「I am innocent(アイ・アム・イノセント、私は無実だ)」を連発し、自身の潔白を重ねて主張した。一方、ゴーン容疑者の弁護団は同日午後に会見。勾留期間が今後半年以上に及ぶ可能性を示唆した。

 白シャツ、黒のスーツにスリッパ姿。法廷に現れたゴーン容疑者は、長い勾留生活の影響からか白髪交じりで、逮捕前と比べて頬がこけていた。手錠を外された後は落ち着かない様子を見せながら、傍聴席をチラ見。裁判官に「意見があれば述べてください」と促されると、鋭い眼光を走らせながら10分間にわたって英語で意見陳述を行った。

 ゴーン容疑者はまず「人生の20年を日産の復活にささげてきた」と、あふれる会社愛を披露。何度も力強い声で「I am innocent!」と強調した。2008年のリーマン・ショック時に自身の資産管理会社の損失約18億5000万円を日産に付け替えた疑いについては「日産に損害を与えていない」と明言。協力を仰いだサウジアラビア人の知人側へ、日産子会社から約16億円を払ったことについては「(日産の)関係部署の承認に基づき、相当の対価を支払った」と正当性を主張した。

 一方、ゴーン容疑者の弁護人3人は同日、都内で会見。大鶴基成弁護士は、ゴーン容疑者の勾留が、少なくとも半年以上続く可能性を示唆した。ゴーン容疑者は昨年12月21日に特別背任の疑いで再逮捕され、今月11日までの勾留が認められている。大鶴氏は「11日にどうなるのかは分かりませんが、普通は起訴するのだろうと思います。一般的には、特別背任の全面否認だと、少なくとも第1回公判までは保釈が認められないことが多い。第1回までは、少なくとも半年はかかると思う」と説明した。勾留期間の予測についてはゴーン容疑者にも伝えているという。

 また、大鶴氏はゴーン容疑者の勾留の状況も説明。当初の三畳一間ベッドなし生活からは解放された様子で「広い部屋に移ることができて、ベッドもあると話していた」と明かした。家族とは基本的に「接見禁止」だが、弁護士とは毎回2時間半程度面会。「非常に合理的で冷静な人。取り調べの内容を話してアドバイスを求めるだけで、部屋が狭いとかキツイなどの心情を吐露されることはない」という。一方で「突然の逮捕なので、日産経営陣への不満は持っていると思います」とした。

 ◆勾留理由開示 逮捕された容疑者や起訴された被告、弁護人らの請求に基づき、裁判所が勾留を認めた理由を明らかにする手続き。公開の法廷で行われる。容疑者や弁護人、検察官らは1人10分以内で意見を述べることができる。通訳の時間は除かれる。司法統計によると、2017年には全国の裁判所で474件実施された。この年に出た勾留決定は10万4529件で、わずか0・45%しか手続きを請求していない。

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