元フジテレビアナ逮捕「松倉悦郎」の名で活躍…現住職・結城思聞容疑者、器物損壊の疑い

スポーツ報知
2007年、スポーツ報知のインタビューに答える結城容疑者

 元フジテレビアナウンサーで住職の結城思聞(ゆうき・しもん)容疑者(73)が11日、兵庫県警姫路署に器物損壊の疑いで現行犯逮捕された。逮捕容疑は11日午後0時56分、姫路市内の民家の駐車場に止まっていた市内の男性(26)が所有する乗用車(トヨタ・パッソ)のボンネットに、持っていた鍵で長さ約30センチに渡る線状の傷をつけた疑い。結城容疑者は「松倉悦郎」の名で約34年間、フジテレビにアナウンサーとして勤務していた。

 同署によると、当初は容疑を否認したが、その後、大筋で認めており「傷をつけました。しょうもないことをした」などと供述。落ち着いた様子で取り調べに応じているという。詳しい動機などは今後、調べる方針だ。

 結城容疑者が住職を務める善教寺から、近くの姫路独協大学までの約500メートルのエリアでは今月8日以降、約50台の車に同様の傷がつけられる事件が頻発し、同署が警戒していた。今後、余罪があるかどうか調べている。

 結城容疑者は68年にフジテレビに入社。「小川宏ショー」「3時のあなた」の司会などを経てスポーツアナに転向した。野球、バレーボールの実況を中心に担当し、88年のソウル五輪では民放代表で開会式の実況を務めるなど活躍した。93年に亡くなった逸見政孝アナとは同期で、逸見さんの葬儀では弔辞も読んだ。

 02年、定年前の56歳でフジテレビを退社。妻の実家の同寺の住職に転身した。07年のスポーツ報知のインタビューではフジテレビのキャッチフレーズをもじって「楽しくなければお寺じゃない」とモットーを掲げていた。

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