はやぶさ2、小惑星「りゅうぐう」にピンポイント着陸!

スポーツ報知

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、探査機「はやぶさ2」が午前7時29分に小惑星「りゅうぐう」への着陸に成功したと発表した。表面の岩石を試料採取するための金属弾を発射。岩のかけらや舞い上がる砂ぼこりを回収できたとみられる。地球に試料を持ち帰り、太陽系誕生の謎を解き明かすことを目指す。

 2005年に小惑星イトカワへ着陸した初号機に続く快挙。午前8時前、相模原市内にあるJAXAの宇宙科学研究所の管制室に着陸を示す信号や金属弾発射の信号が届くと、約70人のスタッフが拍手やガッツポーズを繰り返した。後に会見した津田雄一プロジェクトマネジャーは、第一声で「本日、人類の手が新しい星に届きました」と報告した。

 現在、りゅうぐうは地球から3億4000万キロ離れている。機体が傷つくのを避けるため、大きな岩が少ない半径約3メートルの地域を着陸点に選定。遠隔地で繊細な制御が求められる難度の高い着陸を成功させ、津田マネジャーは「20キロ上空から甲子園球場くらいの広さを狙っていましたけど、マウンドを目指さなくてはいけなくなった。チャレンジではありましたけど、甲子園のマウンドに到達できた。これからはマウンドのどこに到達したかを調べていきたい」と高校球児の聖地を例えに出し、喜んだ。

 前日、降下開始が5時間遅れるトラブルにも見舞われたが、願掛けのメニューが奏功した。「ちょっと何か足りないんじゃないかということで、みんなでトンカツとチキンカツを食べに行きました。チームワークやコミュニケーションも成功の要因になっているのかと」(津田マネジャー)。

 今後は6月までにさらに最大2回の着陸を目指し、りゅうぐうの表面に人工クレーターを作る実験も行う。帰還は2020年末を予定する。

 「クイーン」ギタリスト メイも祝福 

 天文学者としても知られる英ロックバンド「クイーン」のギタリスト、ブライアン・メイ(71)がツイッターで「おめでとう。subarashi des(素晴らしいです)」と祝福した。現在、バンドを題材にした映画「ボヘミアン・ラプソディ」が大ヒット中だが、メイはJAXAに応援ビデオメッセージを送り「初来日から映画が社会現象としてヒットするまで日本人と長い親交があった。光栄だ」と語っている。

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