イチロー、ユンケルCMは「現役続行」 17年間起用の佐藤製薬「今後もご一緒に」 

スポーツ報知
ユンケルのCMキャラクターを17年間続けているイチロー

 現役引退を表明したマリナーズ・イチロー外野手(45)を滋養強壮飲料「ユンケル」のCMキャラクターとして起用してきた佐藤製薬は22日、スポーツ報知に取材に対し、CMキャラクターとしての現役続行希望を明かした。

 メジャー2年目の2002年から看板商品のCMキャラクターとして起用してきた同社。取締役・学術部長の川庄尚さんは「長い選手生活の中、国民の皆様に感動、希望を持たせてくれるプレーを続けて来られたことに、弊社としては感謝の言葉しかありません。本当にお疲れ様でした、お体を休めて下さい、というのが第一の気持ちです」と労いの言葉を述べた。

 21日を最後に現役プレーヤーではなくなったが、今後の出演も希望。「もちろんイチローさんのご意向を伺った上でですけど」と前置きした上で「広告に出ていただくようになって17年間が経ち、イチローさんにはユンケルにとって最高のインフルエンサーになっていただきました。現役を退かれても、弊社にとってイチローさんの存在、弊社との関係性が変わるものではありません。もちろん、ご本人の意向があってのことですが、我々としては今後もご一緒させていただきたい気持ちです」を明言。現役続行、むしろ生涯現役へのラブコールを送った。

 マリナーズの本拠地球場T―モバイル・パーク(前セーフコ・フィールド)のダグアウト前看板の広告も当面は継続の予定だ。

 イチローを起用するまでタレント・タモリ(73)が17年間にわたって「ユンケル」のCMキャラクターを務めていた。「ユンケルンバでガンバルンバ!」のコピーも広く知られていたが、オリックス在籍時、ある社員が「イチロー選手はユンケルの愛飲者らしいです」との情報を聞きつけ、出演交渉を開始。渡米前からの交渉でイチローは「自分がいつも飲んでいる商品の広告に出るというのはどうなんでしょうか…」との懸念も示したというが、渡米後に決断した。起用後は若年層の愛飲者が増えたという。

 川庄さんは4年間、担当者としてCM撮影に立ち会ったというが「現場に来られた時はすごくきさくな方なんですけど、ユニホームを着てスタジオに入ると表情が全く変わりますし、ものすごく大きく見えるんです。驚きました」と回想する。

 試合開始1時間前に最高級モデル「ユンケル ファンティ」(希望小売価格3000円)を必ず飲んでいたというイチロー。2009年のWBCで連覇直後の会見で、ソフトバンクの川崎宗則内野手がジョークで「収穫はイチローさんがユンケルを試合開始1時間前に飲むことが分かったことです」と発言したことを受け、全国で完売店が続出する現象も起きた。

 故障が極めて少ないイチローが愛飲するドリンクとしてプレーヤー間でも注目され、現役時代のヤンキースのマリアノ・リベラ投手(49)、レッドソックスのデーヴィッド・オルティズ内野手(43)も飲むようになったという。

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