米生まれ御殿場育ち15歳・西塚洸二、競馬学校25日入寮「楽しみしかない」

スポーツ報知
優勝した国体でコンビを組んだバーベリMVと一緒に写真に収まる西塚。今月25日に競馬学校へ入寮する

 日本中央競馬会(JRA)の競馬学校騎手過程に合格した西塚洸二(高根中3年)が25日、千葉県内にある同学校に入寮する。昨年10月の御殿場開催だった福井国体の馬術・少年標準障害飛越で優勝した15歳が、未来のジョッキーを目指す。来月2日には入校式が行われ、2022年3月にデビューする予定。

 幼少の頃から馬に接してきた。馬の生産、調教に携わっていた父親・建二さん(41)の影響で米国・ネバダ州で生まれ、生後まもなくニュージーランドに転住。幼いときに、競馬場のパドックで見たジョッキーの勝負服に目が留まった。「かっこよく見えた」。漠然と騎手に憧れた。10歳のころに軽井沢に帰国し、小6から御殿場に転居して家族で乗馬クラブ「ファナウ・ステーブル」を経営。学校の合間に手伝いながら馬術競技会に出場してきた。

 今年を変化の年と位置づける。「平成が終わって元号も変わるし、自分の生活も変わる。新しい生活も楽しみしかないです」。親元を離れ、厳しい約3年間の実習生活になるが、それも自分のためと捉えている。

 順調なら3年後の22年3月にプロデビューする。三浦皇成騎手が持つ新人最多の91勝を抜くのが目標だ。「馬も個性がある。自分が乗ったら、絶対走るように、馬の気持ちが分かる騎手になりたい」。夢は凱旋門賞での優勝。静岡育ちの15歳が壮大な思いを胸に、新生活に入る。(塩沢 武士)

 ◆西塚 洸二(にしづか・こうじ)2004年3月9日、米国ネバダ州・ラスベガス生まれ。15歳。生まれてすぐニュージーランドに移住。10歳の時、日本に戻り、小6の冬から御殿場で過ごす。高根中ではバスケ部に所属するも、「全然出なかった」。149センチ、41キロ。家族は両親と兄、妹。血液型A。

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