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落選した豊田真由子氏の選挙戦で感じた空気…これでは勝てる訳ない

2017年10月27日16時0分  スポーツ報知
  • 落選が確定し会見を終えて事務所から出てきた豊田真由子氏

 22日に投開票が行われた衆院選。秘書に対する暴言・暴行が報じられて自民党を離党し、埼玉4区から無所属で出馬した豊田真由子氏(43)は、大方の予想通り、落選した。「このハゲーッ!」などといった暴言が、あれだけテレビのニュースなどで報じられれば、むべなるかな、である。

 投開票当日は、落選が決まってから3時間ほどが経過した午後11時過ぎに会見。スタッフをねぎらった後には大粒の涙をこぼした。思えば9月の“復帰会見”、今月10日の公示日でも、この人は涙を流していた。女性が涙を見せれば同情もありそうなものだが、取材をしている中では、そんな声は後援者以外からはみじんもなかった。演説などを聞けば、それも納得できた。

 9月の会見、公示日でも一応は「謝罪」を口にし、「自分が招いたものなので…」と反省の弁を述べているようでもあったが、その後に続くのは「自分は現職時代にこれだけのことをしてきた」「小さなお祭りにも、誰よりも足を運んで来た」といった「頑張ってきた自慢」。そんなものは自分で評価するものではなく、周囲が認めることで、初めて「実績」となるものである。

 しかも、無所属で戦う自分の立ち位置を「みすぼらしい選挙」と自嘲し、その言葉を何度も繰り返した。「これまでは街の中にポスターが何千枚も貼ってありましたが、現在は一枚もありません」とも話していたが、本当に地元の人たちに認識され、愛されているのならポスターなんて貼られていなくてもみんな彼女のことを知ってるはず。そんな言葉からも、常に「自分は間違っていない。評価をする周囲が間違っているんだ」と考えているような空気が伝わって来た。これでは、選挙に勝てる訳などないだろう。

 ただ、誰と名前を挙げるつもりはないが、今回の選挙で当選した中にも与野党にかかわらず同じような考え方を持っている人は多々いる。「人の振り見て我が振り直せ」ではないが、今回の彼女の惨敗を見て、暴言・暴行報道以外の部分で何か感じる国会議員が一人でも多くいることを願っている。(記者コラム・高柳 哲人)

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