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バンクシー!?印西市・双子公園の落書きが本物だったら…

2019年2月10日11時0分  スポーツ報知
  • バンクシーの落書き!?が描かれた印西市の双子公園の公衆トイレ(カメラ・越川 亘)
  • バンクシーの落書き「猿と銃」
  • 双子公園のナウマンゾウの像

 「×月×日、千葉県は印西市の双子公園の公衆トイレに描かれた『猿と銃』の絵をテレビ番組『〇〇鑑定団』で鑑定、覆面芸術家のバンクシー(生年月日不明)の本物の絵だったと発表した、バンクシー本人もSNSを通じて認めた。市は公園の名前を『双子公園』から『バンクシーパーク・印西』に改名。絵の鑑定価格は4億円、県と市は周囲を整備し有料の公園に…。」仮定のはなしである。

 覆面芸術家・バンクシーの絵ではないかと話題の千葉県印西市の双子公園に行ってきた。壁にスプレー塗料で描かれた“落書き”に注目が集まっている。公衆トイレの壁に黒い塗料で、しっぽの長い猿が銃を持ち、歩いている絵。左手の銃には子猿がしがみついている。

 双子公園は千葉県の佐倉市と印西市の境に近い印旛沼のほとりにある。近くに民家はない。駐車場と公衆トイレ、昭和41年に化石が発掘されたことにちなんで親子のナウマンゾウの像がある。底冷えしたこの日、“バンクシーの落書き!?”を見るため、代わる代わる人が訪れていた。

 バンクシーの本物を見たことはない。インターネットで検索してもどれが本物か分からない。公園では「本物だったら3億円だよ」と見物の人がつぶやいていた。

 スプレー塗料で描かれているようだが、うまい絵だ。濃淡のグラデーションは見事。スプレーした後に少しこすったのだろうか、壁の凹凸を利用して体毛を表現しているようだ。背中の部分は少し雑に吹き付けられている。あるいは誰かが手を加えたのかもしれない。子猿の様子もかわいく、日本画の墨絵のようにも見えた。

 東京・港区の防潮堤でもバンクシーが描いたのではないかと言われる、ネズミが傘を差している絵が発見された。都が保管し鑑定すると報じられている。

 印西市の公衆トイレの絵はまもなく消されてしまうだろう。本物でもないと思う。「悪戯、KMKO」と読める署名が右下ある。自宅の壁に描かれたらどう思うか…落書きだ。同じ落書きでもバンクシーの絵なら「先に言ってくれれば」名画となる。不思議な世界だ。(記者コラム・越川 亘)

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