【プチ鹿島のプチ時評】悪役にされた!?日本…卓球・南北合同チーム問題

2018年5月21日12時0分  スポーツ報知
  • 日本代表の(左から)石川佳純、早田ひな、平野美宇、伊藤美誠

 もう半月たったが、まだ考えていることがある。卓球の「南北合同チーム」である。世界選手権団体戦で3日、韓国と北朝鮮の女子両代表が大会途中で突然合同チームを結成した。

 報知は翌日「韓国&北朝鮮『対戦したくない』合体! 試合せず4強入り」と伝えた。あの出来事には、考えるヒントがいっぱい詰まっている気がする。

 ご存じの通り、合体した「コリア」は準決勝で日本と対戦した。私は思う。果たして相手が中国でも同じことをしただろうか?と。

 融和ムードに乗った善玉イメージの南北合同チームは、対戦相手の「ヒール(悪役)」として計算ずくで日本を選んだ気がしてならないのだ。

 今回の国際政治の動きに「蚊帳の外」とも一部で言われた日本。これは南北にとってチャンスではないか。自分たちの見せ方として絶好の瞬間。クライマックスを劇的に見せるために「あえて」日本相手に大会途中で合体したように思えた。

 融和ムードを前にしてか、日本の新聞各紙も批判は遠慮がちだった。合同チームのその計算、いやもっとはっきり言おう、その狡猾(こうかつ)さに感心してしまったのである。そしてこれが国際政治なんだろうとも思った。スポーツだけどやっぱり政治の延長にみえた。

 融和ムードがずっと続けばいいが、一方で政治は政治である。先週は一転して北朝鮮は「米朝会談再考も」と、「見返り求めて揺さぶり」(読売新聞5月17日付)を仕掛けてきた。

 トランプ米大統領にはひとつの特徴がある。習近平氏に昨年会ったら「我々は非常に相性がいい」と言った。これは安倍晋三首相との初会談の際に使ったのと同じ表現だ。つまり普段ツイッターでは威勢がいいのだけど、いざリアルに当事者に会うと途端に軟化する傾向がある(こういうSNSおじさん、あなたの周囲にもいませんか)。

 そう考えるとトランプと金正恩が直接会ったらあのガキ大将キャラ同士、俺たちはウマが合うとさらにゴキゲンに言い出すかもしれない。

 世界の危機は回避されるが、日本にとってはとんでもない「合体」相手がまた増えるというオチ。さてどうなる。(お笑いタレント、コラムニスト)

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