元日本ハムドラ5瀬川は古巣で再出発完全燃焼誓う「会社、チームに恩返ししたい」

スポーツ報知
室蘭シャークスの歴代トロフィーの前で、活躍を誓う瀬川

 札幌市出身の元プロ野球選手2人が、今季から社会人野球の古巣で再出発する。昨秋に戦力外となった元日本ハムの瀬川隼郎投手(31)=北海高出=は室蘭シャークス、元楽天の武藤好貴投手(30)=札幌藻岩高出=はJR北海道クラブにそれぞれ復帰。瀬川は2015年から3年間、武藤は12年から6年間のプロで培った経験を胸に刻み、第2の野球人生で完全燃焼を誓った。

 午後8時。静まりかえった新日鉄室蘭球場で、4年ぶりに古巣・室蘭シャークスに復帰した瀬川が一人、黙々と筋力トレーニングに励んだ。「また野球ができる喜びを実感している。会社、チームに恩返しがしたい」と笑顔で汗をぬぐった。

 2014年ドラフト5位で日本ハムに入団。当時28歳という年齢から“オールドルーキー”と呼ばれ、最速148キロを誇る即戦力左腕と期待された。だがプロ3年間で1軍登板は10試合。昨季は1軍のマウンドに立つことなく、オフに戦力外となった。上手投げから横手投げに変えるなど、もがき苦しんだが、「高いレベルを少しでも経験できたのは財産」。複数の社会人チームから誘われたが、最後は10年間在籍した愛着ある古巣に決めた。

 やり残したこともある。社会人時代は補強選手を含めて都市対抗3度、日本選手権2度出場も、勝利投手の経験はなかった。「全国でまだ1度も勝っていない。ずっと心の中でモヤモヤしていた。また、チャンスをもらえたのだから、東京ドームで投げたい。それが恩返しになる」。エースとして導いた14年以来の都市対抗での白星を、もう一度つかみに行く。(清藤 駿太)

 ◆瀬川 隼郎(せがわ・はやお)1986年10月21日、札幌市生まれ。31歳。小学4年から野球を始める。北海高では1年秋からエースとして活躍。05年に室蘭シャークス入り。都市対抗出場は10、13年(JR北海道の補強選手)と14年。日本選手権は10、13年に出場。家族は妻と2男。177センチ、86キロ。左投左打。

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