【仙台六大学】宮城教育大、19季ぶり仙台大から白星

スポーツ報知
桜をバックに、ホームランボールとバットを手に笑顔をみせる宮城教育大・大和田

◆仙台六大学野球第1節第2日▽2回戦 宮城教育大4―3仙台大(8日・東北福祉大野球場)

 2回戦が行われ、宮城教育大が5番・大和田侑杜(ゆうと)一塁手(4年)=東北学院=の逆転3ランで、仙台大を4―3で撃破。2008年秋季以来の対仙台大戦勝利を挙げた。冬場に例年以上の振り込みで打力を強化した成果を発揮。9日の第3戦に勝ち、1989年春季以来の勝ち点奪取を狙う。東北学院大は東北大を11―2の7回コールドで下し、勝ち点を手にした。

 あと2アウトで負けの状況から飛び出した一発が、宮城教育大に対仙台大19季ぶりの白星をもたらした。立役者は大和田だ。1―3の9回1死一、二塁で内角低めの直球を振り抜き、左翼芝生席中段への逆転3ラン。うれしいリーグ初本塁打に「みんなの反応を見て、いったかなと思った」と大和田が振り返った。

 “お気に入り”で放った一撃だ。この試合の第2打席でバットを折り、次打席から「気に入っていて、ティー打撃くらいしか使っていなかった」(大和田)という黒バットを、実戦で初めて使用。高橋顕法監督(43)からも「こだわりのバットだろう!」と言われたバットで劇的弾を打ち、大和田は「(今夜は)一緒に寝ますかね」と笑った。

 冬場の強化が実った。例年、12月と翌年1月は個人練習期間。だがそれを変えたのは、同校OBで16年までの3年間四国IL・高知でプレーし、昨春就任した浅野祥男コーチ(26)だった。冬場も全体練習を行い、大和田は「自分たちに欠けていた精神力や根性をたたき込んでくれた」。1日5~600本の素振りで打撃を鍛え、この日は9安打、試合に敗れた7日の一戦でも10安打と、早速、結果を残した。

 第3戦に勝てば、実に58季ぶりの勝ち点奪取となる。だが、高橋監督と浅野コーチは業務の都合で欠場。選手たちだけで大一番に臨むことになるが、大和田は「上位の私立から勝ち点を取ることを目標にやってきた。どんな状況でも自分たちの野球をやるだけです」と言い切った。昨秋優勝校を倒し、開幕節から大番狂わせを起こす。(有吉 広紀)

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