【大学選手権】奈良学園大・米満が大会タイの1試合4盗塁

スポーツ報知
7回1死、右越えにソロ本塁打を放った奈良学園大の今秋ドラフト候補・米満凪はベンチのナインに迎えられる

◆報知新聞社後援 第67回全日本大学野球選手権第1日▽立命大4―3奈良学園大(11日・東京ドーム)

 奈良学園大のプロ注目遊撃手・米満凪(よねみつ・なぎ、4年・敦賀気比)が、大会タイ記録となる1試合4盗塁をマークした。

 打っても3点を追う7回に、追撃の右越えソロを放つなど3安打3得点。「負けたので悔しいです」と唇をかんだが、惜敗したチームの中でズバ抜けた能力の高さを見せつけた。

 2年ぶりとなる全国の舞台で、米満が躍動した。1点を先取された直後の初回、中前安打で出塁すると、50メートル5秒8の俊足を生かし、初球にすかさず二盗。後続の適時打で同点のホームを踏むと、四球で出塁した5回も二盗に成功。7回には「自分が打って、チームに勢いをつけたかった」と、2年前に続くこの大会2本目のアーチを右翼席にかけた。

 圧巻は2点を追う最終回だ。2死走者なしから中前安打を放つと、初球に二盗。死球で一、二塁となると、ノーサインで三盗を決め、大会タイ記録だ。続く3番・菅田大介(3年・京都共栄)の右前適時打で生還。一塁走者が三塁で右翼手の好返球に刺され、試合終了となったが「あそこは一打同点の場面を作りたくて走りました」。一塁走者が米満と一緒にスタートを切れていれば、菅田の一打が同点打となるところだった。

 今春のリーグ戦では10盗塁を記録。打率4割6厘で首位打者を獲得し、最優秀選手賞にも選ばれた。通算盗塁は、リーグ最多記録に並んでいるという。また、リーグ戦では放ったことのないアーチを全国の舞台で2本も記録する勝負強さも持っている。

 「希望進路はプロ1本。ヤクルトの青木さんや日本ハムの西川さんのように、打って、走って、守れる選手になりたいです」。170センチ、67キロと小柄で全国的にも無名だが、ネット裏に集結したプロのスカウト陣に猛アピールしてみせた。

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