【大学選手権】東日本国際大、4年ぶり1勝 船迫&粟津が完封リレー

スポーツ報知
東日本国際大の先発・船迫は粘り強い投球で、4年ぶり全国1勝に貢献

◆報知新聞社後援 全日本大学野球選手権第2日 ▽1回戦 東日本国際大1―0神奈川大(12日、神宮)

 東北勢3校が1回戦に臨み、東日本国際大(南東北大学)と東北福祉大(仙台六大学)が初戦を突破した。国際大は先発の船迫大雅(ふなばさま・ひろまさ)投手(4年)=聖光学院=と粟津凱士投手(4年)=山本学園=の継投で神奈川大(神奈川大学)を1―0で退け、2014年以来の白星。

 4年ぶりの全国1勝を東日本国際大にもたらしたのは、船迫と粟津の両右腕だ。「うれしいのひと言」と表情を崩した船迫に、粟津も「(勝利の瞬間は)気持ち良かったです」と笑顔。春季リーグ戦はともに先発要員の2人の継投で初回に挙げた1点を守りきった。

 船迫にとって悲願の白星だ。聖光学院高時代は3年夏に甲子園8強。国際大では1、2年時に選手権で先発したが、勝利に恵まれず、悔し涙を流してきた。ラストチャンスで臨んだ一戦は、2回以外は毎回走者を得点圏に進められたが、丁寧に低めに制球し、要所を締めた。6回1死二、三塁で降板し、5回1/3を投げ、5安打3奪三振。「甲子園より緊張した。無我夢中で1球1球必死に投げた」。全力を出し切った。

 後を託された粟津は、救援登板の1球目に「三塁走者が走るのが見えた」と、シンカーの握りのまま、投球を外し、スクイズをいきなり阻止(三塁走者タッチアウト)。その後は130キロ台後半の直球と2種類のスライダーなどを交え、3回2/3を1安打4奪三振に抑えた。

 2人は宿舎でも同部屋。試合前日はたわいのない話をしながら、「絶対勝とうなと言い合った」(船迫)「2番手にオレがいるからと伝えた」(粟津)と互いを励まし合った。

 仁藤雅之監督(38)は「(投手陣には)総力戦になるぞと言ってある」と、2回戦(13日)の京都学園大(京滋大学)戦も2人の投入を示唆。チーム最高成績の2007年の4強超えを目指し、右腕2人がフル稼働していく。(有吉 広紀)

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