【大学選手権】東洋大、ドラ1トリオ擁すも初戦敗退 東都勢初のコールド負け

スポーツ報知
7回2死一塁、2ランを浴びてコールド負けとなり、天を仰ぐ東洋大・梅津(右)(カメラ・泉 貫太)

◆報知新聞社後援 第67回全日本大学野球選手権第3日 ▽2回戦 九産大10―3東洋大=7回コールド=(13日・東京ドーム)

 今秋のドラフト1位候補投手3人を擁し、優勝候補の筆頭だった東洋大(東都大学)が、まさかの7回コールド負けを喫した。上茶谷(かみちゃたに)大河、梅津晃大両投手(ともに4年)が、九産大(福岡六大学)に計14安打を浴びて10失点。東都勢のコールド負けも2年連続初戦敗退も初の屈辱となった。

 右翼席へ吸い込まれる打球を見送ると、梅津は大きく息を吐いて汗を拭った。5点ビハインドの7回2死一塁。5回にも右越えソロを許した9番・横田翼に、2打席連発でコールド負けが決まる“サヨナラ”2ランを浴びた。「負けた時は、あっという間すぎて分からなかった。状況をのみ込むというよりは、頭が真っ白になったというか…」。伏兵の2発に沈み、肩を落とした。

 今秋ドラフト1位候補右腕トリオが、見せ場なく散った。1試合20奪三振のリーグ記録を作った上茶谷は、体調不良で3回途中7安打6失点(自責4)KO。3回1死満塁から登板した153キロ右腕の梅津も打たれ、守護神の159キロ右腕・甲斐野央(ひろし、4年)は、登板なく終わった。東都勢のコールド負けと、2年連続初戦敗退は、リーグ史上初の屈辱だ。杉本泰彦監督(58)は「上茶谷は昨日と別人だった。今日の体調が良くなかったのかな」と首をかしげた。

 ネット裏には日米13球団、約70人のスカウトが集結。楽天・長島スカウト部長は「打たれた、点を取られた、負けたからといって、評価は不変。秋まで徹底的に追っていきます」。中日・中田スカウトディレクターも「梅津くんは本来の力が『10』としたら、まだ『5』ぐらい。2人とも素晴らしい素材を持っているし、我々の評価は変わらない」と更なる成長に期待を込めた。

 リーグ戦未勝利の梅津は、真価が問われる秋へ視線を向けた。「ストライクカウントを取りにいけるコントロールをつけたい。もっと球の威力も上げたい」。敗戦の悔しさをバネに、切磋(さ)琢磨していく。(青柳 明)

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