村田修一、BC栃木入団会見で「自分が正しいと思う道を進むだけ」単身&自炊でNPB復帰目指す

スポーツ報知
独立リーグのBC栃木の入団発表を行い、背番号25のユニホーム姿を披露する村田(カメラ・池内 雅彦)

 独立リーグ、ルートインBCリーグ栃木ゴールデンブレーブスへの移籍が決まった前巨人・村田修一内野手(37)の入団会見が9日、栃木県小山市内のホテルで行われた。昨年10月に戦力外通告を受けた後も「野球を続けたい気持ちが一番上にあった」とトレーニングを積んできた男・村田は、「自分が正しいと思った道を進むだけ」と初体験の単身赴任&自炊生活を送りながら、7月末までのNPB復帰を目指す。

 男の瞳は、チームカラーのゴールドのネクタイよりも鋭く輝いていた。戦力外通告から約5か月続いた“無職”の日々。会見冒頭のあいさつでは「やはり野球を続けたい気持ちが一番上にあって、抑えることができなかった」と、新天地での再出発を力強く宣言した。

 栃木からのオファーは1月初め。本拠の小山市に絵美夫人の実家があり、日大時代の恩師・鈴木博識前監督(現鹿島学園監督)の出身地という縁も。3月1日に入団を決断。「子供たちも『じいちゃん、ばあちゃんちに行ける』と喜んでます」と栃木への愛着もアピールした。

 NPB再移籍の期限は7月31日。厳しい道は覚悟している。「誘いがあるかないかは、僕が決められることではない。まずはブレーブスのために野球をやるだけ」と、今まで通りフォア・ザ・チームの姿勢を貫きながらオファーを待つ。

 かつての3億円プレーヤーも特別待遇はなく月給40万円程度、キャンプ期間の3月は10万円程度とみられる。すでに小山市内で単身生活もスタート。すべてが新鮮。「炊飯器のスイッチの入れ方は、電器店のお父さんに教わった。洗濯機の回し方も勉強している。この前初めてキャベツの千切りを作った。野球やる前に包丁でけがするところだった」と明るく笑い飛ばした。

 瞳の輝きがさらに鋭さを増したのは、古巣について聞かれた時。「(巨人関連の)記事は見ないようにしている。僕は僕で自分の人生を進まなきゃいけないし、巨人は巨人でペナント制覇という目標がある。僕は自分が正しいと思う道を進むだけ」。静かな言葉の中に、さまざまな思いがにじみ出た。「NPBのオープン戦にだって出られる仕上がり」と体調は万全。熱い闘志と強固な決意を胸に、小山市内で始まる10日のキャンプインから挑戦の一年が始まる。(星野 和明)

 ◆BCリーグの給料事情 関係者によると、個人やチーム全体の年俸額に制限がある。4~9月のシーズン中は月最低10万円、最高でも40万円で、キャンプ期間の3月は10万円だという。選手登録が「練習生」になると給料は支払われず、各選手はアルバイトなどを掛け持つことも。バットは最大で15本が支給されるという。

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