県岐阜商監督に秀岳館を指揮した鍛治舎巧氏就任へ

スポーツ報知
今年の8月、甲子園大会で秀岳館の指揮を執った鍛治舎監督

 今夏まで秀岳館(熊本)の監督を務めた鍛治舎巧氏(66)が、母校の県岐阜商監督に就任することが24日、分かった。複数の関係者が明らかにした。来年2月1日付で就任する見通しで、第100回を迎える来夏の甲子園記念大会出場を目指すことになる。

 同氏は、14年4月から秀岳館の監督に就任。九鬼隆平(現ソフトバンク)を育て、今春まで3季連続4強と手腕を発揮し、今夏甲子園開会式直前に退任を表明。だが、2回戦での敗退後には「秀岳館での監督生活は終わりますけれど、引退は決まっていません」と近い将来での現場復帰を示唆していた。

 県岐阜商は春夏各28度、史上3位の通算56度の甲子園出場。春3度、夏1度の全国制覇も達成し、高木守道(元中日監督)ら多くのプロ野球選手を輩出してきた名門。13、15年センバツでは共に8強入りしたが、夏は12年が最後。今夏は、岐阜大会3回戦でコールド負けを喫し、元監督の鍵谷英一郎部長を昇格させたばかりだった。

 鍛治舎氏は周辺に「最後は母校のために命を燃やしたい。最近は成績を残せていないし、何とかしたいという思いは強く持っている」などと話し、母校再建に強い意欲を見せているという。

 ◆近年の岐阜代表校 東邦(愛知)を率いた阪口慶三監督が、05年に大垣日大監督に就任。甲子園初出場した07年センバツで準V、夏も8強入り。68校が参加した今夏の岐阜大会も制するなど春夏7度の甲子園出場。今センバツでは多治見が21世紀枠で出場も、報徳学園(兵庫)に0―21で大敗。ほかに中京(現中京学院大中京)、岐阜城北、関商工、土岐商などが甲子園出場を経験している。

 ◆鍛治舎 巧(かじしゃ・たくみ)1951年5月2日、岐阜県生まれ。66歳。県岐阜商のエースとして69年センバツ8強。早大から松下電器で外野手、監督。75年阪神ドラフト2位指名を拒否。パナソニック専務を務めながら、オール枚方ボーイズ監督として、13度の日本一。NHKの高校野球中継で長年、解説者を務めた。14年4月から今夏まで秀岳館(熊本)の監督。

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