星稜、13年ぶりセンバツの吉報心待ち 林監督の1年先輩・松井氏からも連絡「選ばれるのか?」

スポーツ報知
松井氏と三遊間を組んだ林監督(手前、背中)を囲む星稜ナイン

 第90回記念センバツ高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の出場36校が、26日に発表される。昨秋の石川県大会優勝、北信越大会準優勝の星稜は、2005年以来13年ぶり12度目の出場が確実視されている。15日にはOBで巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(43)の野球殿堂入りが決まったばかり。松井氏の1年後輩で三遊間を組んだ林和成監督(42)は「松井さんの殿堂入りが、星稜野球部にいい流れを作ってくれた」と吉報を心待ちにしている。

 2018年は、名門・星稜野球部の歴史に刻まれる1年になる。年明け早々、松井氏の殿堂入りが決定。ほどなく、13年ぶりのセンバツ切符が届こうとしている。13年5月に松井氏が国民栄誉賞を受賞した際も、直後の7月に6年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。林監督は「殿堂入りは星稜にとっても明るいニュース。国民栄誉賞の時もそうだったが、松井さんがセンバツにつながる流れを作ってくれたんだなと、ありがたく思います」とうなずいた。

 主に遊撃手として松井氏とともに3度(91、92年夏、92年春)甲子園に出場している林監督は、現在も松井氏と連絡を取り合っている。「松井さんは『どうだ、ちゃんとセンバツに選ばれるのか?』と気にしていた。選手の名前も知っていたし、ちゃんとチェックしているんですよね」。松井氏は、自身と同じ主将で4番の竹谷理央(2年)の名前を挙げ「いいピッチャーでバッティングもいいんだろ? ケガ(昨秋に右手を負傷)はどうなんだ?」と気にかけていたという。

 偉大な先輩から“名指し”された竹谷は「自分の存在を知ってくださってるなんて、本当にうれしい。松井さんと自分では比べものにならないが、光栄に思う」と照れ笑いを浮かべた。

 竹谷は小学1年の時に、米国人の父、ペンドルトン・スティーヴンさんが松井秀喜ベースボールミュージアム(能美市)の翻訳の仕事をしていた縁で、松井氏と対面。「プロ野球選手になれるように頑張ってね」と声をかけられた。当時の写真は、現在も自宅の部屋に飾っている。「OBの松井さんが、素晴らしい賞をもらった。自分たちも負けずに、センバツに選ばれたらしっかりと結果を残したい」。かつて松井氏が大暴れした甲子園で、今度は自分たちが星稜の新たな歴史を作る。(勝田 成紀)

野球

×