【センバツ】日本航空石川、“膳所のデータ”に打ち勝つ!

スポーツ報知
初戦相手の膳所・石川唯斗主将(右)とともに闘志を見せる日本航空石川・小坂敏輝主将

 第90回記念センバツ高校野球大会(23日から13日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が16日、大阪市内で行われた。北信越大会優勝で初出場の日本航空石川(石川)は、第2日(24日)第3試合で21世紀枠で出場する膳所(ぜぜ、滋賀)と対戦する。

 日本航空石川の「打ち勝つ野球」で、データ野球をねじ伏せる。初戦で当たる膳所は、対戦相手の分析を専門とする「データ班」と呼ばれる部員を置く。中村隆監督(33)は「データを分析して秘策を準備してくるかもしれない」と警戒しながらも、「自分たちは強打、強打でいく。それでダメなら力がないだけ。自分たちを信じてやるだけですね」と言葉に力を込めた。

 “先制攻撃”は、カウンターで返された。主将の小坂敏輝外野手(3年)は写真撮影の順番を待っている間、膳所の石川唯斗主将(3年)に「よろしく。(航空石川の)データは持ってる?」と先に声をかけた。しかし返ってきた答えは「(昨年11月に)神宮大会に出てるから、それを見ればデータは取りやすいよ」。小坂は「こっちから吹っかけたら、自分の方がダメージ食らって苦笑いですよ」とため息をついた。

 一方で、小坂は「21世紀枠選出の中では一番やりづらそうな相手」という膳所のデータに興味津々。「試合が終わったら、どこが自分の弱点だとか聞いてみたい。嫌いなコースや打球の方向や、自分たちより知ってるかも」と話した。

 チームの目標は、全国制覇。中村監督は「まずは1勝だが、このチームは一番てっぺんを目指してやってきた。1勝1勝の積み重ねがそこ(優勝)につながると思って全力で戦いたい」と口元を引き締めた。小坂も「打撃は全国で通用すると自負している。スイングに迷いはない」ときっぱり。どれだけ分析されようが、「打ち勝つ野球」を貫く。(勝田 成紀)

 ◆膳所 昨秋の滋賀大会はベスト8。今大会出場校で唯一、地区大会に出場していないが、21世紀枠で選出された。エース右腕・手塚皓己(3年)は188センチの長身。昨年度は京大合格者66人(全国2位)の県立進学校。

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