【センバツ・強打ズラリ ミレニアム世代】<4>大阪桐蔭・根尾、潜在能力抜群最速148キロ二刀流

スポーツ報知
大声を出して気合を入れる大阪桐蔭・根尾

◆大阪桐蔭 根尾昂遊撃手(3年)

 第90回記念大会で最も注目の選手だ。根尾は昨秋の公式戦13試合で、今大会2位タイの5本塁打、同3位タイの20打点をマーク。名門の主砲は「個人的な目標はない。とにかく勝つ! 春連覇です。打てなくても、チーム第一でバントをすることがあるかもしれない」と、フォア・ザ・チームに徹する覚悟を示した。

 177センチの体を目いっぱい使ったフルスイングが特長で、プロのスカウトも「強く振れるのが特長」と評価する。一方で、西谷浩一監督(48)は「体の使い方も独特で、タイミングの取り方も下手くそ。技術的に確立できていない。すごい本塁打を打つような100点のスイングもあれば、0点もある。前より安定はしているけど、まだ僕らが根尾に求めるレベルにはいっていない」と、指摘する。

 最速148キロの投手としても、昨秋は公式戦3試合で防御率は0・47。19回のイニング数を上回る33三振を奪った。この日は甲子園のマウンドで直球をビシビシ投げ込んだ。「昨秋は直球とスライダーの2球種でいっていた。今は緩急をつけるためにカーブやチェンジアップ、遅い球の制球をテーマにやっている」。甲子園初先発だけではなく、史上初となる2年連続胴上げ投手の可能性もありそうだ。

 冬場は下半身を重点的に鍛え「打席に立っているときも、前よりどっしりしている」と、パワーアップを実感。根尾がポテンシャルを存分に発揮することが、春連覇へのカギになる。(伊井 亮一)

 ◆根尾 昂(ねお・あきら)2000年4月19日、岐阜・飛騨市生まれ。17歳。河合小2年から「古川西クラブ」で野球を始め、古川中ではボーイズリーグの「飛騨高山ボーイズ」でプレー。中学時代にスキーで国際大会に出場。大阪桐蔭高では1年夏からベンチ入り。177センチ、78キロ。右投左打。家族は両親と兄、姉。

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