【センバツ・強打ズラリ ミレニアム世代】<5>日本航空石川・上田優弥、脅威のスイングスピード

スポーツ報知
練習で笑顔を見せる日本航空石川・上田(左)

 ◆日本航空石川・上田優弥左翼手(3年)

 圧倒的な存在感で、「打ち勝つ野球」で全国制覇を目指す強力打線の4番に、上田は座る。186センチ、100キロの左の大型スラッガーは「この冬は飛距離が伸びるよう、パワーを重点的に鍛えた」。今月上旬に行ったスイングスピードの計測では、驚異の160キロを記録。19日の滝川二(兵庫)との練習試合では左越えに特大140メートル弾を放ち、高校通算26本塁打とした。

 規格外のパワーに加え、確実性も兼ね備えている。昨秋公式戦の打率5割8分1厘は、今大会出場選手で2位。練習試合も含めた打率5割5厘は堂々の1位。「有利なカウントでは甘い球をしっかり仕留め、追い込まれてから打てる対応力もついた」と進化の手応えを感じている。

 昨夏の甲子園では、1回戦・木更津総合(千葉)戦で決勝打を放ったが、敗れた花咲徳栄(埼玉)との2回戦では無安打に終わった。「チームとしても4番としても、結果を残せなかった」と悔いを残した。

 センバツでは、中村隆監督(33)から「本塁打を3本打て」とハッパをかけられている。指揮官の「注目される中で打たないと大きく成長できない。目の覚めるような打球を見せてほしい」との期待に、上田も「自分がそれだけ(3本)打てば、チームも勢いに乗ると思う」と呼応した。

 狙うは右中間スタンドだ。「甲子園は浜風が吹くので、右方向はかなり飛ばさないと本塁打にならないと聞いた。だったら右中間に入れて、パワーを見せつけたい」。160キロの一振りで、浜風を切り裂いてみせる。(勝田 成紀)

 ◆上田 優弥(うえだ・ゆうや)2000年9月22日、神戸市生まれ。17歳。兵庫・伊川谷小3年で野球を始める。伊川谷中ではヤングリーグ・神戸須磨クラブに所属。高校では1年春からメンバー入りし、1年夏は5番、1年秋から4番。好きなプロ野球選手は中田翔(日本ハム)。186センチ、100キロ。左投左打。家族は両親と妹。

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