聖光学院、エース衛藤&上石で“弱小”返上だ

スポーツ報知
東筑戦に備え、練習で投げ込む聖光学院・衛藤

 第90回記念センバツ高校野球(甲子園)が23日に開幕する。東北勢4校は22日、開会式リハーサルに参加した。開会式直後の第1試合で東筑(福岡)との1回戦に臨む聖光学院(福島)は兵庫・市川町内で練習を実施。背番号1の衛藤慎也と11番の上石智也(ともに3年)が中心の投手陣が、“弱小”返上へ意欲を示した。

 最高の舞台で、かつてと違う姿を見せつける。東筑との初戦を前に、聖光学院投手陣を引っ張る2人は気合満々だ。「打者に向かっていく姿勢を忘れずにいく」と衛藤が意気込めば、上石は「チームを負けさせない投球ができればいい」と語った。

 “弱小”の汚名は返上する。昨秋は全10試合のうち、東北大会以降の5試合を含む7試合で衛藤が先発。選手層やメンタル面を指摘され、斎藤智也監督(54)らスタッフ陣から「弱小」と叱責されてきた。

 全員で乗り切ろうと、今月4日から14日までの沖縄合宿中に投手陣だけでミーティングを開いた。「チームに貢献できる投手にならなければならない、とずっと思ってきた」と振り返った上石は、重心を低くした投球フォームに変えて調子を上げ、大会前最後の練習試合、19日の金光大阪戦の第2試合で3安打完封した。

 昨秋エースの衛藤も、金光大阪戦の第1試合で3回無失点と力投。背番号10の高坂右京(3年)、同13・須藤翔(2年)の両左腕も力を伸ばし、指揮官も「(昨秋は)衛藤に頼りきりだったが、みんな力をつけてきた」と手応えを語った。

 試合前日も衛藤が約30球を、上石は東筑打線を想定しながら、それぞれ投げ込んだ。「総力戦。完投前提ではなく、みんなでつないでいく」という斎藤監督の期待に、投手陣全体で応え、大会初勝利をつかむ。(有吉 広紀)

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