【センバツ】静岡・春、省エネ84球で35年ぶり奪三振ゼロ完封

スポーツ報知
駒大苫小牧を完封した静岡・春

◆第90回センバツ高校野球大会第2日 ▽2回戦 静岡(静岡)7―0駒大苫小牧(北海道)(24日・甲子園)

 軽快なリズムは、最後まで途切れることがなかった。静岡の技巧派エース・春は、わずか84球で駒大苫小牧打線を散発4安打で封じた。しかも、奪三振ゼロでの完封は35年ぶりだ。「気づいたら9回が終わってました」。今大会完封投手第1号。聖地に“春一番”が吹いた。

 初回こそ、緊張から2死球を与えるなど1死一、二塁のピンチを招いたが、ベンチからの伝令で目が覚めた。「普通にやれ」。続く打者を二ゴロ併殺打に仕留めると、本来の打たせて取る姿を取り戻した。直球は130キロ程度だが、同じ球種でも握りを変えてボールを動かし、16本の内野ゴロを打たせた。

 「春は春に強いんです」と栗林俊輔監督(45)。「春」姓は、祖父の出身地である鹿児島・奄美大島にルーツがあるという。「名前のことは、ご先祖様に感謝しないといけないですね」。春男はいたずらっぽく笑った。(片岡 泰彦)

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