【センバツ】乙訓・川畑、自己新144キロ0封リリーフ 創部54年悲願初出場1勝 

スポーツ報知
力投する乙訓・川畑

◆第90回センバツ高校野球大会第6日 ▽2回戦 乙訓7―2おかやま山陽(28日・甲子園)

 快投が流れを変えた。2―2の5回、背番号1の川畑大地は2番手で登板すると、初球に自己最速を1キロ上回る143キロをたたき出した。3人で打ち取った直後の6回に、打者9人の猛攻で4点を勝ち越した。「いつも以上の力が出せた」。7回にはMAXを144キロに更新し、5回3安打無失点で乙訓に甲子園初勝利をもたらした。

 市川靖久監督(35)は「継投は染田(賢作顧問=35)と話をしながら決めた」と、4回でプロ注目左腕の富山太樹をあきらめた。「逃げずに攻めの投球でいけ!」と送り出した元横浜(現DeNA)投手の染田顧問は「うれしさしかない」と、目尻を下げた。投手中心に指導する染田顧問は元同僚の三浦大輔氏らを例に挙げ「上のレベルではキャッチボールをおろそかにする選手はいない」と、4年間の現役生活で学んだことを伝えてきた。

 2010年に京都府初で唯一の体育系専門学科を開設。グラウンドの内野は黒土、外野は天然芝で、6か所で打撃練習ができる室内練習場がある。強豪私学も顔負けの施設を生かし、昨秋は京都府大会で初優勝、近畿大会で4強入りした。「初めて甲子園で校歌を歌って気持ち良かった」と川畑。創部54年で、聖地でも歴史の一ページを刻んだ。(伊井 亮一)

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