北海道・登別青嶺、10人全部員が“二刀流”

スポーツ報知
一列に並んでネットスローを繰り返す登別青嶺ナイン

 春季全道高校野球大会(5月28日開幕・札幌円山)出場権を争う室蘭地区予選(同12日開幕・とましん)の組み合わせが27日、決まった。

 部員10人の登別青嶺は、13日の1回戦で室蘭清水丘と対戦する。少人数のハンデを埋めるべく、全員が投手に挑戦中。“二刀流”10人によるリレーで下克上を狙う。今春のセンバツに出場した駒大苫小牧は16日の2回戦から登場する。

 初戦の相手が決まり、登別青嶺の長谷川彩人主将(3年)は「力を結集して何としても勝ちたい」と表情を引き締めた。昨秋の地区初戦で5年ぶりに勝利し、公式戦連敗を15で止めた。負け癖が染みついていたナインは自信をつかみ、今春は3勝を目指す。

 二刀流軍団に生まれ変わった。今冬から全部員が投手に挑戦。10人のため、フリー打撃は全員が順番に登板。シートノックは守備位置を目まぐるしく入れ替える。投球練習は7、8人が一列に並び、同時にネットスローをすることで捕手不足を解消してきた。

 ここぞの場面では、十人十色の“総力戦リレー”を発動する。一塁と捕手以外をこなす中塚恭輔(3年)は8種の変化球を操るエース右腕。長谷川は捕手兼任の変則左腕で、中継ぎにはトルネード投法の右腕・吉田稜(2年)らが控える。「勝つためには10人リレーもあり得る」と柳沢久志監督(39)。勝負所では左右の相性も考え、タイプの違う投手をつぎ込み勝機をうかがう。

 「3勝しようと話している。相手は油断するかもしれないので、ギャフンと言わせたい」と長谷川主将。“10人の大谷”が刀を抜く。(宮崎 亮太)

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