巨人・木佐貫スカウトうなった 高岡商・山田、6回8Kコールド

スポーツ報知
威力抜群のストレートで、6回8三振を奪った高岡商のエース・山田

◆春季高校野球 富山県大会 ▽3回戦 高岡商11x―1砺波工=6回コールド=(29日・砺波)

 3回戦8試合が行われ、8強が出そろい、夏の富山大会のシード権を獲得した。2連覇を狙う高岡商は、プロ注目のMAX148キロ左腕・山田龍聖(3年)が6回を1失点、被安打4の8奪三振と好投した。持ち味のストレートを武器に、砺波工打線を圧倒。打撃でも3安打2打点と活躍し、11―1の6回コールド勝ちに貢献した。富山商も石動に8―1の7回コールドで勝利。公式戦初の4番に座った宮腰武(たける)一塁手(2年)が、7回に公式戦1号となる2ランを放って試合を決めるなど、伝統校がそろって快勝した。

 高岡商のエース左腕・山田が真骨頂を見せた。自慢のストレートを武器に、先頭打者を3球三振。気勢を上げながら、次々に三振を奪った。「ピッチング(の仕上がり)はまだもうちょっと。相手はガンガン振ってくるので、打たせて取ろうと思った」と山田。3回先頭で左越え本塁打を浴びたが、その後はさらにギアチェンジ。5回には142キロを連発するなど、6回を投げ被安打4の1失点で8三振を奪った。

 打撃でもみせた。「バッティングは全然、自信はないです」と山田は苦笑いするが、豪快なスイングを連発。2回に左前安打、6回先頭で中前安打、打者一巡して迎えた2死一、三塁で左越え三塁打を放ち、サヨナラコールド勝ちを呼び込んだ。ネット裏にはヤクルト、巨人、楽天、ロッテの4球団が視察に訪れ、巨人の木佐貫洋スカウトは「僕は投げるだけだったけど、(山田は)バッティングもいいし、脚力もある。運動能力が高い」と評価すれば、ヤクルトの伊東昭光編成部長は「素直な投げ方で、スピンの利いたストレートがいい。機会があれば、また見てみたい」と期待した。

 冬場は下半身や体幹を徹底強化した。週2~3回のウェートトレーニングでは、100キロの重量を持ってスクワット8回3セットなどのメニューをこなした。体重は2キロ増の80キロとなって、パワーアップ。春先の練習試合では最速に近づく145キロをマークした。

 「目標は県大会、北信越で優勝すること。夏までに150キロを投げたい」と山田。2年連続の夏甲子園を目指し、自慢の直球に磨きをかける。(中田 康博)

 ◆山田 龍聖(やまだ・りゅうせい)2000年9月7日、氷見市生まれ。17歳。窪小4年から野球を始め、氷見西條中で活躍。高校入学後は1年秋に初登板し、昨年6月に148キロをマーク。182センチ、80キロ。左投左打。尊敬する選手は大谷翔平(エンゼルス)。血液型B。家族は両親、弟。

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