旭川大高・沼田翔平、9球団スカウト前に自己最速146キロ出た! 

スポーツ報知
2イニングを無失点に抑えた旭川大高・沼田の投球フォーム(連続写真)

◆春季北海道高校野球 旭川地区予選 ▽Bブロック2回戦 旭川大高3―0旭川商(13日・旭川スタルヒン) 

 旭川地区では、旭川大高が3―0で旭川商に完封勝利。今秋のドラフト候補右腕・沼田翔平(3年)が8回に登板し、2回を無安打3奪三振。最速を1キロ更新する146キロを計測し、ネット裏に集まったプロ9球団のスカウトから称賛の声が上がった。

 降りしきる雨を、切り裂いた。旭川大高のエース・沼田が直球で内角をえぐり、スライダーで黙らせる。8回から登板し、打者6人を無安打3奪三振に封じた。146キロ―。ネット裏にはプロ9球団のスカウトが集結。日本ハムのスカウトのガンに表示された数字が、成長を物語っていた。

 「久しぶりの公式戦で少し緊張した。後半からは良くなった」。言葉通り、9回には自己最速を1キロ更新。甘いマスクの剛腕は、雨でぬかるむマウンドをものともせず、ねじ伏せた。

 昨秋に145キロを計測。「スピードは出ていたけど、ボール球だった」。この冬に取り組んだのは重心移動。右足内側に体重を乗せ、ゆったりとしたフォームから重い球を投げ込んだ。「今はベース上に行くし、指にかかる」。ボール球は21球中、わずか3球。暴れていた剛速球は安定した。

 巨人・柏田スカウトが「足場が悪く指も滑る。悪天候にも動じない相当なレベル」と言えば、日本ハム・白井スカウトも「スター性は大事。良い顔だし、北海道の高校生でナンバーワン」と絶賛した。試合後には男性ファンからサインを求められ、服の上から漢字で一筆。「沼田翔平」。貫禄さえ漂う、春の初戦だった。

 2016年夏。北海が甲子園で準優勝し、聖地を意識し始めた。「甲子園しか頭にない。行けるレベルになりたい」。その目は、真剣そのものだった。(宮崎 亮太)

 ◆沼田 翔平(ぬまた・しょうへい)2000年6月24日、旭川市生まれ。17歳。旭川神居中1年から野球を始める。高校では1年春から背番号14でベンチ入り。175センチ、63キロ。家族は両親、兄。

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