クラーク・安楽、背番号8で、6回2安打無失点の好投

スポーツ報知
6回2安打無失点と好投したクラーク・安楽裕太郎(カメラ・清藤 駿太)

◆春季北海道高校野球 空知地区予選 ▽2回戦 クラーク9-0岩見沢緑陵(14日・芦別市民)

 2016年夏の甲子園に出場したクラークは、岩見沢緑陵を9―0の7回コールドで下して快勝発進した。先発した左腕・安楽裕太郎(3年)が6回を投げ、わずか2安打無失点。最速130キロ台中盤の直球を軸に、二塁すら踏ませぬ快投をみせた。それでも、背番号8の“エース”は「調子はあんまり良くなかった。変化球の制球がもう少し」と、好投にも満足はなかった。

 エース番号を背負った昨秋は全道初戦で札幌日大に5―9で敗退。自身も2回途中で降板した。「緊張して腕が振れなかった」と振り返る。16年夏の甲子園では初戦の聖光学院(福島)戦で救援登板。1回2/3を1安打無失点と好投した左腕も、新チームを「エース兼4番」で引っ張る重圧に押しつぶされた。

 今春は、一昨年12月に熊本・鎮西から転校してきたプロ注目の最速145キロ右腕・ピダーソン和紀(3年)が急成長。背番号1を奪われる格好となったが、安楽は「昨秋は“自分が一人で投げないと”と思っていた。でも、今は後ろにピダーソンもいるので全力で行ける」と、背負っていた重圧から解放された。

 左腕の好投に佐々木啓司監督(62)も、「精神的にもひと冬で成長した。うちの大黒柱ですよ」と褒めたたえた。16年夏は背番号6の平沢津虎揮(現・環太平洋大2年)が、エースとしてチームを創部3年目で初の甲子園に導いた。当時、1年生だった安楽は「背番号は関係ない。(平沢津)虎揮さんも6番でエースだったので。逆に“8番”で投げている方が格好いいですよね?」と笑った。今年で創部5年目。2年ぶり2度目の春の全道は、背番号8のエースが導いてみせる。

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