旭川実・葛西、8回15K…“マーの流儀”学び気迫押し出した

スポーツ報知
マウンドで雄たけびを上げる旭川実・葛西

◆春季北海道高校野球 旭川地区予選▽Bブロック3回戦 旭川実5―0旭川永嶺(19日・旭川スタルヒン)

 3地区で6試合が行われた。旭川地区では、昨秋全道準Vの旭川実が旭川永嶺に5―0で快勝。先発した最速137キロ左腕・葛西柾斗(まさと、3年)が、8回5安打15奪三振と好投した。今冬は、米ヤンキース・田中将大投手(29)が出演したNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」を見て奮起。心構え、投球練習からストイックな“マーの流儀”を学び、圧巻の奪三振ショーにつなげた。また、釧根、十勝、空知、室蘭、函館の各地区は雨天順延した。

 三振の数だけ雄たけびを上げた。旭川実・葛西がマウンド上ではね、そして、ほえた。サイドハンドから自己最速を3キロ更新する137キロの力強い直球を軸に、6回までに11奪三振。疲れの見え始めた8回に安打と四球で1死一、二塁のピンチを背負うも「気持ちで投げた」。最後は2者連続三振を奪い、8回で15個の奪三振劇を締めくくった。

 “マーの流儀”にならった。冬場に坂口新監督(33)の勧めでヤンキース・田中が出演したNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」を視聴した。田中がピンチの場面でこそ、気迫を前面に出す意味に葛西は感銘を受けた。「(田中が)ここぞで球速が上がるのは気迫を押し出しているから」。この日は田中ばりの闘志あふれる投球で三振の山を築いた。投球練習から1球に突き詰める田中の姿勢を学び、練習から失投を無くす意識を持ってきた。

 雪辱のマウンドでもあった。昨秋は全道決勝で駒大苫小牧に10―12で惜敗。葛西は4回から2番手で救援も、7回に5失点を喫した。敗戦以降、初の公式戦マウンドだったが、「いまの自分ができることは100%できた。夏に頂点に立てるように、結果を出すだけ」。旭川実の“マー君”が、2年連続春の円山に導く。(清藤 駿太)

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