星稜、侍1年生コンビの寺西&荻原が“完封”リレー デビュー戦で4強導いた

◆高校野球春季北信越大会 ▽準々決勝 星稜7―0関根学園=7回コールド=(3日・石川県立)
準々決勝が行われ、センバツ8強の星稜(石川1位)が関根学園(新潟2位)に7―0の7回コールド勝ち。ともに昨秋にU―15侍ジャパンで活躍した寺西成騎と荻原吟哉の1年生リレーで“完封”した。
公式戦初マウンドのルーキー2人が、競い合うように快投を見せた。先発した186センチの大型右腕・寺西が、5回を2安打無失点。寺西から「無失点リレーで行こう」との言葉を託された最速139キロ右腕・荻原が、残る2回を無安打無失点で締めくくった。林和成監督(42)は「2人とも投手有利のカウントを作ることができていた。合格点をあげていい」と評価した。
無失点デビューにも、寺西が「75点」、荻原は「60点」と自己採点は厳しめ。寺西は左打者5人が並ぶ相手打線にフォークを効果的に使い、6奪三振。一度も三塁を踏ませなかったが、4回無死二塁で死球を与えた場面を「ランナーを背負ってからの四死球は夏は許されない」と悔やんだ。荻原も「無駄なランナーを出すと失点につながる」と2つの四死球を課題に挙げた。
中学時代は石川県内のライバル同士で、U―15侍ジャパンではともにアジア制覇を経験した。根上中出身の寺西は「初めて対戦した時は(星稜中の)荻原にノーヒットノーランをされた」と振り返る。グラウンド内ではライバルとして競いながら「帰る時は一緒で、変化球を教え合ったりしている」という親友でもある。
この日はルーキー4人が出場。3番・内山壮真遊撃手が2安打2打点と活躍。知田爽汰も三塁守備で公式戦デビューを果たした。「甲子園出場、甲子園優勝に向かって、必ず優勝したい」と荻原。超新星たちの輝きが、星稜の進化の原動力となる。(勝田 成紀)
◆寺西 成騎(てらにし・なるき)2002年10月18日、石川・能美市生まれ。15歳。小学3年で野球を始め、根上中3年の17年秋にU―15侍ジャパン選出。直球は最速138キロ(軟式は141キロ)。好きな球団は巨人。兄・建(専大1年)は、星稜の4番、エースとして16年夏に甲子園出場。右投右打。186センチ、79キロ。
◆荻原 吟哉(おぎはら・ぎんや)2002年10月5日、石川・白山市生まれ。15歳。小学3年で野球を始める。星稜中では16年夏、17年春に全国制覇。17年秋にU―15侍ジャパン選出。直球の最速は139キロ。好きな球団は巨人。右投右打。170センチ、70キロ。