弘前工、逆転で29年ぶり春の東北1勝 指揮官「選手たちがよくやってくれた」
スポーツ報知

◆春季高校野球東北大会 ▽1回戦 弘前工6―5利府(7日、青森市営)
弘前工(青森3位)は利府(宮城3位)に6―5の逆転勝ち。29年ぶりに春の東北1勝を挙げた。
笑顔でグラブを合わせて喜ぶ米沢伊将(よしのぶ)投手と盛恵大捕手のバッテリー(ともに3年)のもとへ、弘前工の選手たちも笑顔で駆け寄った。17年ぶり出場の、春の東北大会で勝利。17年前は初戦敗退のため、春の東北1勝は、実に1989年以来、29年ぶり。その時の対戦相手も利府という“縁”のある白星だ。
「失点を防ぎながら、狙い球を絞っていこうと話した。選手たちがよくやってくれた」と滝渕安弘監督(51)。2回に5失点しながら粘り強く追い上げ、6回に1点差とすると、7回1死一塁で5番に座る盛が右翼線へ同点の適時三塁打。続く1死三塁で、途中出場の6番・宮川陸左翼手(2年)が投前へ決勝スクイズを決めて6―5と逆転だ。
同点打の盛は「(追い上げて)いけるぞ、という雰囲気になっていた」。試合中に相手投手の配球の傾向などを全員で考え、徹底したことが逆転につながった形だ。2回戦(8日)は昨秋の東北王者で、3月のセンバツに出場した聖光学院と対戦する。指揮官は「楽しみですね。どれだけ木っ端みじんにされるか」と笑いながら、「今持っているものを全部出したい」と意欲を示した。逆転劇で勢いに乗るチームが、真っ向からぶつかっていく。(有吉 広紀)