【南北海道】1年夏後、1人で練習継続の岩内・久々江主将「集大成」…小樽地区組み合わせ決定

スポーツ報知
南北海道大会出場を目指す岩内ナイン

 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕・甲子園)の南北海道大会小樽地区の組み合わせが13日、決まった。

 8年ぶりの南大会進出を目指す岩内は、27日の初戦で倶知安と対戦する。主将の久々江(くぐえ)一真左翼手(3年)は、1年夏の後、3年生が引退し1人で練習を続けてきた。昨年2人、今春は新入生が16人入部し、夏は2年ぶりに単独出場。休部の危機を乗り越えたキャプテンが、最後の夏に挑む。

 初戦の相手が決まり、身も心も引き締まった。岩内の久々江主将は「3年間の集大成。悔いのない夏にしたい」と力強く意気込んだ。

 野球部を守り続けた。1年夏。3年生が引退し、部員は久々江1人になった。練習メニューは限られたが「死ぬこと以外はかすり傷。辞めようと思ったことはないし、後輩が入ってくれるかもしれない」と信じ続け、成田貴仁監督(37)ら3人の先生と汗を流してきた。

 ノックは指揮官とマンツーマン。成田監督が「(久々江は)真面目で、練習は1年冬にインフルエンザで休んだだけ。こっちもやるしかないんです」と笑うように、納得のいくまで球を追った。フリー打撃は日替わり登板する先生相手に、ほぼ毎日200球近く振り込んだ。「練習量は誰にも負けない」と久々江。自信が芽生え、継続は力となった。

 あとは後輩だけ―。「自分はシャイ」と言うが、勧誘活動に奔走した。OBの協力もあり、今春1年生16人が入部。昨夏は4校の連合チームの左翼手として出場したが、最後の夏に、悲願の単独出場にこぎ着けた。

 泣いても笑っても、これが最後。「つらい時もあったが、先輩や先生にも支えてもらった。感謝の気持ちを持って頑張ります」。泥臭く白球に食らいつき、一番熱い夏にする。(亮)

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