大谷、暴投&被弾デビューも「すごく楽しかった」

スポーツ報知
ブルワーズとのオープン戦に先発で初登板したエンゼルス・大谷(カメラ・泉 貫太)

◆オープン戦 エンゼルス6x―5ブルワーズ(24日・テンピ)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が24日(日本時間25日)本拠地のブルワーズ戦でオープン戦初登板。初回1死一、二塁で暴投と捕手・マルドナドの二塁悪送球で先取点を献上し、2回先頭では昨季20本塁打のブロクストンに左越えソロを被弾。直球は最速156キロを計時したが、1回1/3で2安打2失点(自責1)だった。ナギー投手コーチは投手・大谷を今後のオープン戦で中5日で回すと明言。順調なら開幕4戦目、4月1日の敵地・アスレチックス戦が投手の公式戦デビュー戦となる。

 満点快投とはいかなかった。それでも、大谷の表情から充実感がにじみ出た。投手のオープン戦デビューは暴投&失策絡みの失点とソロ被弾で2回途中2安打2失点。「内容はともかくとして、すごく楽しかった。段階を一歩前に進んで、実際に登板できたのはすごくいい収穫になった」と表情を緩めた。

 課題も収穫もあった。打者7人に対し5人が初球ボール。制球に苦しんだが、決め球のフォークで2三振を奪った。この日予定されたのは2イニングか球数30~40球。1回1/3、31球で降板となったが「1回目の登板からビシビシ決まることはない。そういう点では例年通り」とケロッと振り返った。

 異例の注目度だ。エ軍の新加入選手はソーシア監督の指名制で、1日1人ずつ練習前のミーティングで自己紹介する。それでも、大谷はバッテリー組キャンプ初日の14日に、指揮官からの「もうみんな知っているから自己紹介はいらないな」との一言で終わったという。

 この日は観客6019人。会見にはカメラ12台、日米韓台の報道陣100人以上が集まった。ベーブ・ルース以来100年ぶりのメジャー二刀流へ全世界が注目している。「まずは自分のできることを一つ一つやれれば」。投球後は打者での出場が見込まれる26日の敵地・パドレス戦へ向けて筋トレで汗を流した。

 試合後、ナギー投手コーチは投手・大谷を中5日で回す方針を示した。次戦は3月2日の本拠・カブス戦。順調なら投手の公式戦デビューは4月1日の敵地・アスレチックス戦となる。「次回以降も打者でも投球でも楽しんで。なおかつ結果を求めながら内容も良く」と大谷。世界を驚かす準備を進めていく。(小谷 真弥)

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